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原発性胆汁性肝硬変

診療科

症状の解説

全身の皮膚の痒みが現れ、数年後に黄疸が出現することが特徴的です。病気が進行し胆汁性肝硬変になると、浮腫・腹水・食道胃静脈瘤の破裂による吐血や下血・肝性脳症などが現れます。最近では、肝機能検査値の異常をきっかけとしてみつかる、全く症状のない例が増えており、新しく診断される人の2/3以上を占めています。また他の自己免疫病(シェ−グレン症候群、関節リウマチ、慢性甲状腺炎など)の症状を伴う場合もあります。

主な原因

肝臓の中の細い胆管(肝臓でつくられた胆汁の流れる管)が慢性炎症により壊され、胆汁が流れにくくなり、肝臓内に胆汁が停滞することによって起こる病気です。始めにおこる胆管の炎症には、自己免疫が関与すると考えられていますが、詳しい原因はよく分かっていません。この自己免疫病とは、体の免疫システムの不均衡によって生じる病気を総称しますが、自分自身の体の成分に対する抗体(自己抗体と呼ばれ、血液中に現れます)や免疫を司るリンパ球と、自己との過剰な反応により引き起こされる病的状態をいいます。

必要な検査

血液検査で肝機能検査値異常があり、他の肝臓の病気また胆嚢や胆管の病気がないことを確かめたうえで、この病気が疑われる場合には自己免疫病関連の血液検査(免疫グロブリン、自己抗体、特に抗ミトコンドリア抗体)を行います。 また肝臓の組織を採って顕微鏡でその状態を観察する検査、肝生検を行う場合もあります。肝生検は病気の実際を直接観察できるので、確実な診断と病気の進み具合や治療効果の確認に大切な検査です。

治療法

病気の進み具合により治療法はかわります。病気の初期から使用する薬としてウルソデオキシコ−ル酸があります。この薬は胆汁の成分である胆汁酸の一種で、胆汁を流れやすくし肝臓の細胞を保護する働きがあります。またベサフィブラートは高脂血症の治療に広く使われている薬ですが、細胞を障害する胆汁酸の毒性を弱める働きがあります。病気が進行して胆汁性肝硬変に至った場合は、他の原因による肝硬変と同じ治療を行います。さらに進行して肝不全状態に陥り高度の黄疸が持続する場合には、肝移植治療を検討しますので、主治医によく相談された上で専門の施設に紹介してもらうことをお勧めします。

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