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関西医科大学

本学は、建学の精神に則り、自由・自律・自学の学風のもと、学問的探究心を備え、幅広い教養と国際的視野をもつ人間性豊かな良医を育成することを教育の理念としています。

慈仁心鏡
慈仁心鏡、すなわち慈しみ・めぐみ・愛を心の規範として生きる医人を育成することを建学の精神とする。

関連施設

  • 附属病院
  • 総合医療センター
  • 香里病院
  • 天満橋総合クリニック
  • 附属看護専門学校
  • 卒後臨床研修センター
モデル動物部門

モデル動物部門

モデル動物部門紹介

平成188月、附属生命医学研究所に既存の分子遺伝学部門に加え、生体情報部門とモデル動物部門が新設されました。本部門は附属生命医学研究所共同利用施設である実験動物飼育共同施設の施設長と連携し、施設の管理・運営を行います。また、モデル疾患動物の作製とその解析を行うことによって、高次生命現象の解明や疾患病理についての研究を展開します。動物実験による研究は、今後の生命科学の発展には不可欠なもので、倫理的にも、社会的にも広く容認される必要があるため、動物実験講習会及び施設利用方法の講習を行っています。
 
また、研究者への再現性ある動物実験を担保するため、質のある実験動物を維持するために微生物モニタリング、受精卵凍結、マウスのクリーン化等を行っています。それに加えて、実験動物と動物実験に関する最新情報の提供、動物実験手技の教育訓練と実験実施時の介助、実験動物に対する倫理的な教育に積極的に参加していく方針です。

研究概要

物理的刺激反応型人工プロモーターの開発

遺伝子治療は次世代の医療として注目されているが、課題も少なくない。遺伝子の標的細胞への導入およびベクターの安全性、治療遺伝子の適切性、遺伝子発現の調節などが重要である。遺伝子の導入においては、治療用の遺伝子情報を組み込んだレトロウイルスなどを細胞内に浸入させる手法がとられているが、成功例は少なく、より画期的なDNA導入法の開発が研究されている。また、治療遺伝子についても多様な遺伝子(細菌毒素など)が研究されている。標的細胞に適切な治療用遺伝子が導入されても、その遺伝子を効率よく場所及び時間での制御調節をすることで効果が倍増すると考えている。例えば、遺伝子を投与・導入した後、刺激を与えた時に、あるいは刺激を与えた部位のみで、遺伝子が発現することは、より効率的で、隣接の非標的細胞への副作用も抑えられると考える。
 
遺伝子発現を開始するDNA配列シグナルであるプロモーターは、様々な刺激によって活性化される特定の転写因子(例えばNF-kb)が結合配列に結合し、遺伝子発現を制御すると考えられている。本研究者たちは放射線、抗癌剤または超音波の刺激により活性化する複数の転写因子の結合配列をランダムに(繰り返し、変転など)組み合わせたDNA断片が、その刺激に敏感に反応して下流の遺伝子発現を亢進するプロモーターを構築できることを見出した。予想可能な配列ではないため、目的の活性が発揮できるかのスクリーニングは必要ではあるが、自然界では存在しないユニークなプロモーターの構築が可能である。
 さらに、変異導入型PCR法(error-prone PCR)によって転写因子の結合部位にランダムに変異を入れることにより、反応性が大きく変化されることがin vitro実験において確認できた(J. Gene Med., 10: 316-324 (2008) )。変異導入を繰り返すことにより、さらに反応性の高いプロモーターが構築できる。現在、超音波の刺激による酸化ストレスに対するプロモーター活性についても、活性が増強されることを、様々な腫瘍細胞において検討を重ねている(Ultrasonics Sonochemistry, 16: 379-386(2009))人工的な刺激に応答するプロモーターを利用した場合、治療用遺伝子を標的領域に一旦導入すれば、刺激を与えた時のみ、刺激を与えた部位でのみ遺伝子の発現が亢進し、従来のものよりも効率的な癌治療に結びつくことを期待している。

ES細胞を用いた遺伝子改変マウスの作成

 現在、生命科学分野において、遺伝子改変技術は特定の遺伝子が体内でどのように機能しているかを調べるために必須である。特に遺伝子改変マウスは哺乳類の中でも遺伝子改変技術が進んでおり、ヒトの生理現象や疾患を解析する上で重要なモデル動物と考えられる。遺伝子改変マウスは主に、①特定の遺伝子を受精卵に注入する前核注入法、②胚性幹細胞(ES細胞:Embryonic stem cells)を使って特定の遺伝子を破壊、あるいは導入するES細胞インジェクション法、の2つの方法から作られる。特に後者のES細胞インジェクション法は時間的、臓器的に標的遺伝子を操作できることから注目されているが、実験で広く使用されているC57BL/6系のES細胞はジャームライントランスミッションが難しいため、他のES細胞(例えば129系)を使ってキメラマウスを作成し、そこからC57BL/6マウスへと戻し交配を行う方法がとられている。よって、時間やコストがかかるのが難点である。
 そこで、C57BL/6マウスに由来する受精卵から新たなES細胞を数株樹立し、その中から核型解析やキメラマウスの作成よって効率よく次世代を作成できるES細胞株を決定した。ジャームライントランスミッションはES細胞の継代数にも影響を受けるため、ジーンターゲティングを行う際には、樹立後の継代数がより少ないES細胞を用いて実験を行っている。現在は様々な遺伝子(Rap1など)をノックアウト、あるいはノックインしたC57BL/6系のES細胞を作成しており、これによってC57BL/6をバックグランドに持った遺伝改変マウスを短期間で作成できると考えられる。

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