病気の辞典 vol.004(2017/02/28)気胸

呼吸器外科
准教授 金田 浩由紀

気胸



概要

気胸とは、胸腔に空気が溜まり、肺がしぼんでいる状態のことを言います。原因は、最も多いのは肺の一部(肺嚢胞、ブラ)が破裂するもので、10代から20代の若年男性にみられます。その他に、肺気腫、間質性肺炎、肺腫瘍などの肺基礎疾患に続発して起こる気胸、月経に関係する女性特有の気胸などがあります。



症状

患側の胸痛、背部痛、呼吸困難、咳など。安静時、運動時を問わず突然に発症するのが特徴です。



診断

聴診や触診を行います。
胸部単純レントゲン検査で肺の虚脱を確認します。

また、気胸の原因検索に胸部CT検査を行います。



治療

経過観察、胸腔穿刺、胸腔ドレナージ、胸膜癒着術、手術、気管支充填術、など



総合医療センターで行う治療

治療目的ごとに3段階に分けて治療方針を考えます。

ステップ1:呼吸障害の回復、回避
 まず、呼吸状態の悪化があるかどうかを確認します(初期診療)。必要があれば肺を広げ、呼吸状態を改善する治療(胸腔穿刺、胸腔ドレナージ)を行います。

ステップ2:気漏の停止
 次に、症状があるかどうかや発症時期や経過から、空気の漏れが既に止まっているか、または持続しているかを判断します。判断のために経過を見ることもあります。既に止まっている場合には、安静のみを行うことができ、入院または外来にて完全に肺が広がることを確認するまでの経過観察を行います。
 空気の漏れが持続していると考えられる場合には、胸腔穿刺や胸腔ドレナージを行います。これらを行っても空気漏れが止まらない場合には手術(胸腔鏡下肺嚢胞切除、肺嚢胞結紮、など)、胸膜癒着術、EWSを用いた気管支充填術などを行います。ドレナージを行った場合には、空気漏れが止まればドレーンを抜去します。

ステップ3:再発の防止
 気胸は再発する可能性があります。再発した気胸の場合、その気胸が治ったとしても再発の防止目的の治療(手術や胸膜癒着術)を相談します。再発しやすい場合には再発をできるだけ防止する方法(手術でのPGAシート被覆や胸膜癒着)を考慮します。

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注:記載内容や医師情報は掲載時点のものです。 詳しくは担当診療科にご確認ください。


呼吸器外科 准教授金田 浩由紀(かねだ ひろゆき)

金田 浩由紀

専門分野:呼吸器外科全般

認定資格:日本外科学会認定医、外科専門医、外科指導医、呼吸器外科専門医、気管支鏡専門医、気管支鏡指導医、がん治療認定医

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