食道がんは、食道の内面をおおっている粘膜の表面にある上皮から発生します。日本人の食道癌は、約半数が胸の中の胸部中部食道から発生し、次いで1/4が食道の下部に発生します。日本では、食道がんの90%以上が扁平上皮がんです。
消化管外科
講師 中井 宏治
食道がんは、食道の内面をおおっている粘膜の表面にある上皮から発生します。日本人の食道癌は、約半数が胸の中の胸部中部食道から発生し、次いで1/4が食道の下部に発生します。日本では、食道がんの90%以上が扁平上皮がんです。
食道がんは、初期には自覚症状がないことが多く、健康診断や人間ドックのときに内視鏡検査などで発見されることが20%近くあります。よく見られる症状としては,食道がしみるような感覚、食物がつかえるような感じ、体重減少、胸痛・背部痛、咳嗽、声のかすれなどです。
上部消化管内視鏡検査、病理検査、胸腹部造影CT検査、必要に応じて食道造影、EUS
外科では胸腔鏡を用いた食道切除術を行います。従来の開胸手術に比べて小さな創で、肋骨の切断も無く、患者さんに与える手術の影響を少なくすることが可能です。また、切除が困難な患者さんには化学放射線治療も選択します。化学放射線治療は切除術に比べれば、治せる可能性は落ちますが、食道を切除しないので、治療前と同じように食べ物は食道から胃へ流れます。
注:記載内容や医師情報は掲載時点のものです。 詳しくは担当診療科にご確認ください。