診療科目
精神神経科

精神神経科 診療部長 教授 木下 利彦
精神神経科外来は一般外来と専門外来から構成されています。一般外来での診察後、更に専門的な検査・治療を必要とする場合は各専門外来で診療を行ないます。専門外来としては、もの忘れ外来、うつ病外来、ジストニア外来があります。精神神経科関連疾患は現在非常に大きな広がりをみせていますが、本外来はほとんど全域をカバーしており、各分野のエキスパートが診療にあたっております。安心して診療を受けていただく事ができると自負いたしております。
科の特徴
精神神経科では、精神疾患を対象に外来・入院治療を行っています。地域中核急性期病院としての役割を果たすと共に、身近で親しみやすい開放的な精神医療を 心掛けています。また、より複雑化する精神疾患に対処するため精神医療総合センターを設置し、柔軟で幅広い医療を提供しています。平成21年度新患者数は 1356人(1日平均5.7人)、再来患者数は41891人(1日平均約174人)で、初診・再診ともに予約制を導入しています。病床数は39床(開放病棟 15床、閉鎖病棟24床)と少ないため入院待ちの場合もあります。精神科デイケア部門は、登録者数57人、1日平均通所者数22.7人(平成23年3 月現在)で、統合失調症が約8割を占めています。
外来は向精神薬を用いた治療を中心としており、リハビリテーションを取り入れ個別の治療目標をたて、地域と連携を取りながらその人の環境の中で可能な限り外来治療で行っています。このため最近では、診断もしくは治療などの方針が定まった段階で地域の診療所で継続的に治療をお願いしているケースが増えてき ています。その一方で、大学病院としての役割を果たすため、臨床精神薬理学的見地から統合失調症やうつ病の検査・治療も行なっており、また厚生労働省が承 認をする薬の臨床治験も取り入れています。入院治療は、早期退院を目指して早期リハビリテーションを施行し、また認知症性疾患の鑑別診断を行なう短期入院 や身体合併症の治療も他科との連携をとり円滑に治療をしています。
精神医療総合センターには、精神科デイケア部門、精神科作業療法部門、心理療法部門が属しています。精神科デイ ケア部門は、医師、看護師、精神保健福祉士、臨床心理士などのスタッフで構成されており、訓練型として個別の治療目標を達成するために社会技能訓練や心理 教育などを通して地域への社会復帰に繋げています。精神科作業療法は、入院患者および外来患者にも実施しています。当科の専 門外来である「もの忘れ外来」は、認知症性疾患の鑑別診断から治療方針の検討や介護相談まで幅広く行っています。
なお、平成17年4月1日から、初診も再診も予約制になりました。あらかじめ当院予約センターに連絡のうえ受診予約をとっていただくようご協力を宜しくお願いいたします。
うつ病専門外来
関西医科大学精神神経学教室では平成22年4月より、関西医科大学附属滝井病院にてうつ病専門外来(水・木・土)を開設致しました。
うつ病治療に豊かな経験をもち、日本臨床精神神経薬理学会認定の薬物治療の専門医による、最新の検査と安心できる治療体制を整えております。
当教室は、抗うつ薬の効果や副作用の個人差の原因は何か?その解明と予測が可能になる事で、患者様一人ひとりに最適の治療、つまりオーダーメイド治療を提供できることを目指し、継続して取り組んでおります。現在は明らかな予測はまだ難しいですが、今後も新しい検査法を確立しオーダーメイド医療を実現させたいと考えております。
また、うつ病専門外来では、うつ状態でお困りの患者様の予約待ちの期間を減らし、出来るだけ早く診察、治療させていただくように務めており、最短でご相談日当日の診察をさせていただいております。
うつ病専門外来の受診対象者
○ 現在以下の症状がすべてあてはまる方
『気持ちが滅入ったり、憂うつになったりすることがある』
『仕事や趣味など、普段楽しみにしていることに興味を感じられない』
『十分な睡眠がとれていない、もしくは食欲がない』
○ 20歳以上70歳未満の方
○ 現在、うつ病の治療を受けていない方、抗うつ薬を服用していない方
○ 抗精神病薬、抗てんかん薬を服用していない方
上記対象者は、出来るだけ速やかに対応させていただきます
ご相談は、下記受付時間に予約センターにお電話でお問い合わせ下さい
予約センター 電話 06-6993-9455 受付時間(午後2時から午後4時)
スタッフの主なシンポジウム・招待講演実績
新規抗うつ薬の使い分け.第17回日本臨床精神神経薬理学会 2007
うつ病における薬理遺伝候補因子(英題邦訳) 第15回世界精神遺伝学会(WCPG) 2008
日本人のうつ病-原因と治療- 在ニューヨーク日本総領事館後援による招待講演 2009
向精神薬の反応予測 薬物動態懇話会 2009
向精神薬の反応予測は可能か? 第13回日本精神保健・予防学会 2009
うつ病治療における薬理遺伝と個別化医療の可能性 第19回日本臨床精神神経薬理学会・第39回日本神経精神薬理学会合同年会 2009
うつ病における、抗うつ薬反応の予測因子、調整因子(英題邦訳) 第27回国際神経精神薬理学会(CINP) 2010
お問い合わせ先
地域医療連携部病診連携課及び予約センターへ
病診連携課 電話 06-6993-9444(直通)
予約センター 電話 06-6993-9455(直通)
スタッフ
氏 名 |
職名 |
専門分野 |
認定資格 |
木下 利彦 |
教授 |
統合失調症、うつ病、老年精神医学、臨床薬理、定量脳波 |
医学博士、精神保健指定医、精神科専門医/指導医、日本臨床精神神経薬理学専門医/指導医、臨床修練指導医、日本臨床神経生理学会脳波分野認定医 |
加藤 正樹 |
准教授 |
うつ病、臨床薬理、リエゾン精神医学、精神科救急、薬理遺伝 |
医学博士、精神保健指定医、精神科専門医/指導医、日本臨床精神神経薬理学専門医/指導医、日本総合病院精神医学会専門医 |
高瀬 勝教 |
講師 |
リエゾン精神医学、神経画像学 |
医学博士、精神保健指定医、精神科専門医/指導医 |
吉村 匡史 |
講師 |
認知症、老年精神医学、リエゾン精神医学、定量脳波、精神科救急 |
医学博士、精神保健指定医、精神科専門医/指導医、日本老年精神医学会専門医/指導医、日本臨床神経生理学会脳波認定医、日本総合病院精神医学会専門医、日本認知症学会専門医/指導医 |
織田 裕行 |
助教 |
性同一性障害、リエゾン精神医学、精神科救急 |
精神保健指定医、精神科専門医/指導医、日本総合病院精神医学会専門医/指導医、日本老年精神医学会専門医/指導医、日本性科学会認定セックス・セラピスト、日本性機能学会専門医 |
齊藤 幸子 |
助教 |
強迫性障害、リエゾン精神医学、神経画像学、統合失調症 |
精神保健指定医、医学博士、精神科専門医 |
西田 圭一郎 |
助教 |
認知症、うつ病・気分障害、クリニカルニューロサイエンス、定量脳波、ニューロモジュレーション |
医学博士、精神保健指定医、精神科専門医/指導医、日本老年精神医学会指導医/専門医、一般病院連携精神医学専門医、精神腫瘍学の基本教育に関する指導医研修会修了者、認知症サポート医 |
藤山 雅晴 |
助教 |
児童・思春期・青年期精神医学、発達障害 |
精神保健指定医、精神科専門医/指導医、日本児童青年精神医学会認定医 |
三井 浩 |
助教 |
リエゾン精神医学、精神科救急、児童・思春期、補完医療 |
精神保健指定医、救急科専門医 |
北浦 祐一 |
助教 |
精神腫瘍学、コンサルテーション・リエゾン精神医学、定量脳波学 |
精神保健指定医、精神腫瘍学の基本教育に関する指導医研修会修了者 |
吉野 真紀 |
助教 |
心理査定、心理療法、児童思春期 |
臨床心理士 |
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