緩和ケアというと治療が行えない末期の状態を想像してしまうかもしれませんが、最近ではがんの治療と並行して行うことがWHO(世界保健機関)からも宣言されています。 ※治療中は不安や副作用と上手につきあう必要があります。緩和ケアでは治療と併行して痛みやだるさといった症状の緩和やカウンセリング、家族ケアなどを行います。
北河内地域は120万人が生活を行い、当院は大阪府内で最も広大な地域の中で、唯一国から指定されたがん診療連携拠点病院であります。
当院のような『地域がん診療連携拠点病院』では、がんの診断・治療(手術、化学療法、放射線療法)を行うことが地域の中で求められている最も重要な機能でありますが、治療早期からの緩和ケアも並行して行っております。しかしながら、緩和ケア病棟がないことなどの理由もありがんに対する治療を終了した患者さんや食事摂取の低下している患者さんが入院されるお部屋がないのが現状であります。そのため当院では地域の病院(ご自宅近くの病院)や緩和ケア病棟、時にはホスピスとの連携を治療早期より行うことを皆様に勧めさせていただいております。一時的に当院に入院された場合でも、短期間の入院後、地域の病院等に転院していただかないといけないのが現状であります。
治療開始前や治療中にはなかなか理解することが難しいと思われますが、がんの治療が中心の病院においては早期からの準備が必要であります。当院では普段から地域の先生方との連携を行い、また緩和ケア病棟などの担当の先生とも密に連携を取って当院で治療された患者さんのサポートを連携して行っております。
このような事情を理解していただき、受け入れていただきますようよろしくお願い申し上げます。
何か質問などがあれば、がん相談支援窓口にてご相談ください。