病気の豆知識 vol.004(2016/04/01)やけど(熱傷)について


形成外科 助教 日原 正勝

やけど(熱傷)について

やけど(熱傷)とは、熱湯を浴びてしまったり、炎に触れることなどで皮膚がやけただれてしまうケガのひとつです。ひとくちにやけどといっても軟膏だけで治癒する軽傷のものから、植皮手術などの外科治療が必要な重症のものまで幅広くあり、その重症の度合いは、やけどの深さとやけどの範囲(面積)がおもに影響します。浅いやけどは皮膚が赤くなり水ぶくれができ、痛みを強く感じますが、深いやけどは皮膚の色が白くなったり黒くなったりして痛みはかえって感じなくなることも多くなりますのでご自身で判断されず、すぐに専門医を受診されるのが良いでしょう。

ご家庭では、幼児が炊飯器の蒸気に触れて受傷する手のやけどや、湯たんぽやホットカーペットに長時間接触することでおきる足のやけどなどが深い傷になりやすく、手術しなければ治らないこともありますので、慎重な器械の取り扱いと注意が必要です。また、とくに全身の皮膚の面積の20%以上にやけどを負ってしまうと感染症から命に危険が及ぶことすらありえます。当科では高度救命救急センターとも連携し、治療が難しい広範囲熱傷にも積極的な治療に取り組んでおり、機能的にも美容的にも満足度の高い診療を進めています。
 

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注:記載内容や医師情報は掲載時点のものです。 詳しくは担当診療科にご確認ください。
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形成外科 助教日原 正勝(ひはら まさかつ)