緊張型頭痛は反復発作性(月に15日未満)と慢性(月に15日以上、6ヶ月以上)に分類されています。各々、頭部筋群の異常を伴うものと伴わないものに細分類されています。頭痛は30分から7日続き、圧迫されるような、あるいは締めつけられるような非拍動性の頭痛で、多くは両側性です。頭痛の程度は軽度~中等度で、頭痛のために日常生活に支障が出ることはあっても寝込んでしまうようなことはありません。
通常皆さんが経験しうる、もっとも多い頭痛で、日常生活パターンととてもよく関連しています。筋肉の緊張が原因ですので、筋肉に余力のない細身の女性や高齢者に多いですが、ストレスや誘引となる動作があると、筋骨隆々の男性でも生じえます。
治療は片頭痛と同様に疼痛発作時の頓服療法と、毎日内服する予防療法になります。しかし、緊張の原因となる原因が解決しないと多くは慢性緊張型頭痛に移行しますので、自身で原因について認識し、補正していく「認知行動療法」もまた重要な治療方法といえます。
自分で動作の補正ができず、誘引に気づくことができなければ、症状は悪化し片頭痛と同様の拍動性頭痛となったり、嘔気、嘔吐、めまい感なども伴い寝込むこともありますので正しい診断を受けることが重要です。
気になるようであれば総合診療科、神経内科、脳神経外科を受診しましょう。