食事療法は、糖尿病のすべての患者さんに基本となる治療です。糖尿病食は特別な食事ではなく、バランスのよい健康食です。この治療法は、頭で理解していても、実行しなければ意味がなく、また、続けてこそ効果があります。
1.適正なエネルギー量の食事をとりましょう
適正な体重を保ちながら、日常の生活に必要な量の食事をします。
エネルギーの摂取量は、性別、年齢、肥満度、日常生活やスポーツによる身体活動量、血糖値、合併症の有無などを配慮し、主治医が決定します。
2.1日3回規則正しく食べましょう
血糖値を安定させるには、食事の時間と量をできるだけ毎日一定にすることが大切です。1日2食にすると、1回当たりの食事量が増え、食後の急激な血糖の上昇につながったり、空腹の時間が長くなることによって栄養素の吸収が増し、体脂肪がつきやすくなったりします。
3.栄養のバランスが偏らないようにしましょう。
指示された一定のエネルギー量の中で、身体に必要な栄養素を十分に満たすには、いろいろな食品を偏りなく食べることが必要です。
食品に含まれる栄養素には、炭水化物、たんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラルなどがあり、それらに過不足のないバランスのとれた献立をたてるために、「糖尿病食事療法のための食品交換表」(日本糖尿病協会/文光堂)を利用する方法があります。食品交換表を実際に使う際には、管理栄養士に相談しましょう。