肝臓は沈黙の臓器と呼ばれており、病気が進行してもなかなか症状が出ないのが特徴です。このため、C型肝炎に感染しても初期にはほとんど症状はありませんが、約70%の割合で慢性肝炎へと移行し、さらに炎症が続くと肝硬変や肝癌へと進展することがあります。
C型肝炎では様々な副作用があるインターフェロンを使用しない新薬の登場により、現在約90%以上のウイルス排除率を達成しています。ウイルス排除が達成されますと肝炎の進展をおさえることが期待されます。当院でも積極的に治療を行っております。
新薬の副作用としては頭痛や倦怠感、肝機能障害、浮腫などがありますが、インターフェロンと比べると少ないです。また、治療中一緒に内服してはいけない薬剤があります。不整脈の薬を内服していると新たな不整脈が出現したり、血圧を下げる薬を服用しているとむくみが出ることがあります。必ず、現在服用している薬やサプリメントを担当医に伝えてください。
また、患者さんの医療費負担を軽減する目的で国と都道府県が実施している「C型慢性肝炎・C型代償性肝硬変症に対する医療費助成制度」もありますので、近い将来C型肝炎による肝癌を撲滅するために、検診などでC型肝炎を指摘された方はなるべく早く受診してください。