‘ほくろ’とは、正式には色素性母斑といい、母斑細胞という細胞が集まった皮膚腫瘍(できもの)です。メラニン色素があるため黒く見えるものが多いですが、茶色、褐色や色がついていないものもあります。生まれつきあるものと成長途中で現われてくるものがあり、また、平坦なものは‘しみ’(色素斑)であることもあります。
ほくろの治療は、基本的には手術で切り取ります。小さいもの(5mm程度まで)やしみはレーザー治療を行います。レーザー治療は保険がきかないので自費治療になります。
ほくろから癌ができる、と言うことを耳にされることもあると思います。実際に、ほくろが悪性黒色腫(メラノーマ)や皮膚癌に変化することはときどきあります。メラノーマは足のうらや手のひら、手足の爪部、指、足趾のつけねなどにできることが多いです。顔にできるときは不規則な形の黒い色素斑(染み出しといいます)が徐々に大きくなっていきます。1.急に大きくなる 2.出血する、傷になる、かさぶたができる 3.ほくろの周囲がギザギザしてきた 4.色の濃い部分とうすい部分ができてきたなど、ほくろの様子が変わってきたら一度形成外科、皮膚科を受診していただくのがよいと思います。