病気の豆知識 vol.052(2018/04/01)がん放射線治療中の生活


放射線科 准教授 中村 聡明

がん放射線治療中の生活

 放射線治療は、外来通院による治療が可能です。しかしながら、毎日の通院によって疲れが出ることや、放射線の影響によって疲れを感じる場合もあります。適度な運動は必要ですが、治療期間中は無理をせず、前もってからだを休めるように心がけることも大切です。予定通りに放射線治療を続けられるよう、体調を整えましょう。


 治療部位により食欲不振が起こることがあります。腹部や脳などの放射線治療では、軽いむかつきや、何となく食欲が減り、食事がすすまない場合があります。こうした場合でも、ほとんどは一時的で、治療後数週間で自然に治りますが、放射線腫瘍医の診察を受けて、投薬などで対処してください。食欲がない場合は、無理にたくさん食べようとせず、消化のよいものを少しずつとってください。


 また、口やのど、食道など放射線治療の範囲によっては、粘膜のただれが食欲を低下させる場合もあります。辛いもの、熱いものといった刺激物や、粘膜を傷つけやすいフライなどの硬いものは避けるようにしてください。放射線治療を受けている場所の皮膚は、目で見えなくても細胞レベルで変化が起こっています。傷が治りにくくなったり、感染症の原因となることがあるので、放射線が当たっている部分をひっかいたり、衣服で強くこすれたりしないように注意してください。

 


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注:記載内容や医師情報は掲載時点のものです。 詳しくは担当診療科にご確認ください。
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放射線科 准教授中村 聡明(なかむら さとあき)

中村 聡明

専門分野:がんの放射線治療
認定資格:放射線治療専門医、がん治療認定医・指導責任者
出身地:兵庫県加古川市
すきな食べ物:刺し身
血液型:B型
趣味:テニス・スキー・マラソン

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