胆道がん(胆のうがん、胆管がん、十二指腸乳頭部がん)は、60歳代を中心とした高齢者に多く、胆のうがんは女性に多いこと、胆管がんと十二指腸乳頭部がんは男性に多いことが知られています。死亡者数では男性の第8位、女性の第7位であり、世界的に見て日本は胆道がん患者が多いことが知られています。
症状としては黄疸や肝機能障害で見つかることが多く、皮膚や眼球結膜が黄色くなったり、便が白くなったり、尿の色が褐色になることなど症状は様々です。また膵・胆管合流異常という病気では胆道がんの発生率が高いことが知られていますので、その場合は予防的手術が施行されます。
○手術できる場合:腹部手術の中でも高難易度の手術が必要となります。胆嚢がんでは胆嚢摘出術・胆管切除術・肝切除術という手術が行われます。胆管がんでは膵頭十二指腸切除術もしくは肝切除術・胆管切除術が行われます。十二指腸乳頭部がんでは膵頭十二指腸術が行われます。当院は日本肝胆膵外科学会より肝切除/膵切除症例数ともにAランクの施設に認定され、手術の方法によって胆膵グループと肝臓グループが共同で手術を実施しています。それぞれのグループに日本肝胆膵外科学会 高度技能指導医と高度技能専門医が所属しています。
○手術ができない場合:全身化学療法(抗がん剤)を行います。当科はJCOG(日本臨床腫瘍研究グループ:厚生労働科学研究費がん臨床研究事業)に属し、常に最先端の治療を実施しております。