肝疾患としては、主に慢性肝疾患と肝細胞がんがあります。C型慢性肝炎は直接作用型抗ウイルス薬で、B型慢性肝炎は核酸アナログまたはインターフェロンで治療します。また、肝生検などで診断した上、自己免疫性肝炎はステロイドを、原発性胆汁性肝硬変はウルソデオキシコール酸を投与します。肝細胞がんの内科的治療は、進行度により肝動脈塞栓療法やラジオ波焼灼療法、経口抗癌剤のソラフェニブ投与などで治療を行います。
また重症の肝臓病、肝不全に対する有用な治療として、肝移植は確立された治療法です。肝移植には生体肝移植と脳死肝移植の2つの方法があります。当外来では、肝移植適応の検討および移植術後患者さんの管理を、外科の肝移植外来と連携して行っています。