私たち感染制御部は、『安全で質の高い医療』を提供するための院内感染対策に特化した部署で、「院内で発生する感染症を可能な限り減らす」ことを担当しています。具体的には「病原体の検出数の監視」「職員研修の実施」や「薬剤耐性対策のため適正な抗菌薬使用の推進」「院内感染防止手順や規則の整備」「療養環境の保清状況の監視」「血液培養陽性患者の使用抗菌薬check」などを行っています。
【当院の感染対策指針についてはこちらをご覧ください】
院内感染対策には、全職員で多面的に取り組む必要があります。このためにわが国では、一定規模以上の病院ではインフェクション・コントロールチーム(ICT)とAntimicrobial
Stewardship Team(AST)という専門家集団を設置しています。このチームには医師、看護師、薬剤師、微生物検査担当技師の4職種が含まれ、それぞれが自らの専門領域と関係する職員研修や感染に関する異状の監視を分担しています。当院では、特に院内で感染が広がり易いインフルエンザ、ノロウイルスなどへの対応として、夜間や休日であっても入院中の方が発症された場合には周囲への感染防止目的でICTへ連絡が入る即応体制をとっており、早期対応開始を可能としています。さらに、特殊な耐性菌については遺伝子検査も併用し、より注意すべき病原体の早期検出や解析にも努めています。また、近隣地域では、院内感染対策で連携中の病院[2022(令和4年)11月現在18施設]で検出された病原菌の解析や院内感染対策の支援も行っています。
咳やくしゃみは、鼻やのど、口の中の病原体を周囲にまき散らします。病院には体力の低下した方が大勢いらっしゃいますので、咳やくしゃみの際には是非、ティッシュやハンカチで口や鼻を覆っていただきます様にお願い致します。また、普通のマスクを着けられることは皆様の感染防止にもたいへん効果的です。私たち職員も皆様への感染対策の目的でマスク着用を行っている場合もありますが、どうかご了承ください。また、石鹸を使った手洗いは皆様自身の感染防止対策にも極めて有効ですので、お勧め致します。