当院放射線科は、以下の4つの診療科に分かれています。
・画像診断科・・・AI診断機器を活用して、単純X線写真、CT、MRの読影業務を行っています。また、カンファレンスによる症例検討(消化器内科、消化器外科、婦人科、腎泌尿器外科、呼吸器外科など)、3D画像解析、ワークステーションの提供なども行っています。MRIは、検査までの待ち時間を短縮すべく、9時より21 時(土曜日は17 時)まで3台の装置を稼動しています。
・放射線治療科・・・放射線治療部門では、リニアック2台、高線量率小線源治療装置1台および、治療計画用CTを保有し、高精度の放射線治療を実現しています。日々多数の放射線治療患者の治療を確実にこなしつつ、緊急照射症例に対しても迅速な対応を行っています。特にIMRT、体幹部定位放射線治療、組織内照射などの高精度放射線治療を積極的に行っています。
・核医学科・・・全身腫瘍PET検査、全身骨転移、肝機能検査、脳血流、心筋シンチ、腎シンチ、下肢静脈血栓シンチ、その他全身臓器の機能を見るシンチグラム検査を施行しています。最近は、ソマトスタチン受容体シンチ、ドーパミントランスポーターシンチも行っています。PET検査では全て全身の画像を作成し、悪性・癌病変を、鋭敏に検出することが出来ます。転移リンパ節のひとつひとつを描出できる精細な画像が得られるので、CTでは不明な病巣が、PET検査ではじめてわかることもしばしば経験されます。精密で詳細な画像をもとに病変を判定し、当院のみならず、近隣の医療施設からも多数の依頼を受けています。
・血管造影IVR科・・・血管造影IVR科はもともと画像診断を行う放射線科から細分化した専門領域に特化した診療科です。最先端の機器を用いた画像診断で体外から体内の様子を知ることができ病気の診断を正確にできるようになりました。この画像診断の技術を治療に応用したものがIVRです。IVRとはインターベンショナルラジオロジーの略で、日本語では画像下治療と呼ばれています。この治療は外科手術のような切開を行う治療とお薬で治す内科治療の中間のようなもので体に優しい外科治療とも言われています。長い針を刺して患部に到達させたり、針で開けた穴を広げてそこからカテーテルという細い管を患部まで到達させたりしますので切開を行わない手術と言えるでしょう。この針やカテーテルから薬剤や小さい器具を入れたり、患部を焼いたり、診断のために細胞を採ってきたりします。IVR治療では、最先端の画像診断装置を用いて体内の様子を画面に映し出し、これを見ながら遠隔操作で手術を行う医師の高度な技量を必要とします。関西医大附属病院では充実した機器が備わり、経験豊富なIVR専門医がいますので患者さんに充実したIVR治療を提供できます。具体的には、CTガイド下生検、抗がん剤を用いた動脈塞栓術、リザーバー留置術、各種臓器に対するラジオ波凝固術、椎体圧迫骨折に対する経皮的椎体形成術、中心静脈リザーバー留置術、透析シャント血管形成術、乳糜胸に対する胸管塞栓術、各種ドレナージ術などを施行しています。特に近年保険適応の治療となった子宮筋腫に対する子宮動脈塞栓術は年々増加し、子宮を温存した低侵襲な治療として多くの患者さんにご満足頂いております。詳しくは下記関西医科大学放射線科学講座・血管造影IVR科のホームページをご覧ください。
https://www3.kmu.ac.jp/radiol/hirakata_ivr.html