腎不全進行予備群(慢性腎臓病 Chronic Kidney Disease, CKD
1))の頻度は、成人の8人に1人といわれています
2)。透析への進行以外にも、心血管病や骨・筋(サルコペニア、フレイル)などの全身合併症のリスクが高まるため、早期からの疾患対策が重要となっています。しかし一般に末期まで自覚症状が出ないため、進行予防には普段から定期的な腎機能や合併症モニターリングと、生活管理が大切となります。
CKDの治療や予防の中心は、食事、服薬、運動などの日常生活の自己管理です。そこで各分野の専門医に加えて、コメディカルが良好な腎機能を保つために必要な情報や助言を提供し、皆様の健康管理に貢献することが私たちのミッションと考えています。
【腎センターにおける透析予防のための取組】
①原疾患の早期診断・治療強化
②進行予防に重点を置いた診療、生活習慣改善、運動・食事療法の外来指導
北河内医療圏のCKD患者数の推定
Number of CKD patients in North Osaka
(北河内医療圏とは:枚方市、交野市、寝屋川市、四条畷市、守口市、門真市、大東市)
市町村 |
人口 |
北河内医療圏 |
116万人 |
枚方市 |
40万人 |
交野市 |
7万人 |
寝屋川市 |
23万人 |
四条畷市 |
5万人 |
守口市 |
14万人 |
門真市 |
12万人 |
大東市 |
12万人 |
北河内近隣 |
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京都府八幡市 |
7万人 |
大阪市旭区 |
9万人 |
合計人口約132万人
CKD
透析予備群 約16万人
大阪府下腎臓内科専門医 445名
3)
専門医一人あたり患者数 360名/医師
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CKD(chronic kidney disease)慢性腎臓病。もともと米国で腎疾患の早期治療を実践するために提唱された概念。原疾患に限らず①eGFR(推定糸球体濾過率)60未満 and/or ②尿蛋白や血尿が持続することが、診断基準となる。将来透析を要する末期腎不全まで進行するリスクが高い腎疾患の一群をさす。
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エビデンスに基づくCKDガイドライン2018 日本腎臓学会 第1章
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日本腎臓学会ホームページ 腎臓専門医名簿より(2021年5月26日現在)