滅菌材料部は患者さんの処置に使用される、あらゆる器材の洗浄、点検、組立、滅菌を行い、各診療科及び手術室へ器材を提供しています。病院内の心臓部とも言われ、清潔で安全な器材を提供する部門として感染管理の面からも重要な役割を担っています。
滅菌材料部は病棟・外来をはじめとする院内各部署で使用する器械及びリネン類の洗浄・消毒・滅菌・保管・供給を行っていますが、最大の業務は手術部で使用する手術器械の回収・洗浄・消毒・滅菌・保管・供給、リネン類の滅菌・供給です。年間11,000例を超える手術を清潔かつ必要物品が欠けずに滞りなく実施できるよう支えているのが滅菌材料部です。全ての手術症例毎に必要物品・リネンをセット化し、手術前日には個々のカートに入れ、手術部へ供給しています。
また、緊急手術にも即時に対応できるよう各種手術術式に応じた手術器械の清潔セットを保管しています。滅菌器材については、物理的インジケータ、化学的インジケータ、生物学的インジケータを使用し滅菌判定を行っています。また、滅菌期限を設け、期限切れが起こることのないように管理し、安全な材料の供給を徹底しています。
部長 上林 卓彦 (麻酔科教授)
ウオッシャーディスインフェクター4台、超音波洗浄機2台、オートクレーブ4台、EOG滅菌機1台・プラズマ滅菌機3台を有し、洗浄・滅菌作業に支障が出ないように日々管理をしています。手術室看護師と密に連携をとりながら、緊急手術にも対応出来る体制をとっています。
手術室と滅菌材料室はワンフロアーであり、汚染された物品の搬入と清潔な器材の保管・搬出の経路が交差しないような構造・システムになっており、感染管理の徹底も行われています。また、リユースリネンシステムを導入しており、病院全体の医療ゴミの削減に努め環境にも配慮した取り組みも行っています。