2年目の時に父の死を経験し、
ご家族に対する理解が深まった。
私が看護師2年目の夏に、父が肺がんで他界しました。その頃の私はまだまだ未熟だったので、がんの進行で弱っていく父の姿を見るのが辛くて怖くて、しっかりと関わることができなかったのです。もしあの時に戻ることができたら、娘として、看護師として、父に寄り添うことができたかもしれないと心残りがあります。けれども、父の死を経験したことで患者さんのご家族の気持ちへの理解が深まり、自分の看護観が少しずつ変わっていきました。今では、父のような終末期の患者さんに対しては「どれが正解でも間違いでもないから、ご自身の思いを伝えてほしい」と、ご家族に対しては「後悔しないような選択をしてほしい」と、心から言えるようになりました。