神経症とは、誰にでもおこる多い病気で、ストレスからくるこころの病気です。
精神神経科
講師 齊藤 幸子
神経症とは、誰にでもおこる多い病気で、ストレスからくるこころの病気です。
主な症状は不安や自律神経症状です。自律神経症状には、頭痛やめまい、息苦しさ、下痢などが含まれます。神経症の人は、このような症状がこころの病気ではなく、からだの病気だと思って、他の科を受診している場合もあります。
精神科では、患者さんがどのような人生を歩んでこられたか、今をどう生きておられるかを私たち精神科医が十分にうかがいます。もちろん脳MRI検査や脳波検査を行うこともあり、からだの病気が原因になっている可能性がある場合は採血検査等を行うこともあります。
お薬は必要ない場合もありますが、お薬を使う場合もあります。
治療の目標は『過度な不安がなくなり、その人が自然にふるまえる人生を歩み始めること』です。そのためには、患者さんが、ご自身のことをある程度理解する必要があります。これは、思っているほどたやすいことではなく、何年もの長い期間がかかることもあります。
患者さん自身はストレスを自覚せず、からだの症状だけ感じる場合も多く、こころの問題の解決に時間がかかる場合がありますが、目標に向かって治療させて頂きます。
がまん強い人では、ストレスをストレスと自覚しないまま、実際には慢性的なストレスを沈殿させ、からだの症状としてストレスがあふれ出てしまうこともあります。からだの症状がある場合は、からだの科でよく調べてもらいながら、こころの問題がないかチェックすることも重要です。
関西医大総合医療センター精神神経科を初めて受診の場合は、30分ほどお話を伺い、どこでどのような治療が適切か一緒に考えていきます。なお、再診はたいへん混み合っており、ご迷惑をおかけすることがあるかと思います。年単位の通院が必要なこともありますので、患者さんが通っていただきやすい場所で治療を受けていただくことが望ましいと考えています。
注:記載内容や医師情報は掲載時点のものです。 詳しくは担当診療科にご確認ください。