脳の細胞が死んだり変質したりすることによって脳の働きが悪くなり、日常生活に支障が出る状態です。アルツハイマー型認知症、血管性認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症など多くのタイプがあります。
精神神経科
准教授 吉村 匡史
脳の細胞が死んだり変質したりすることによって脳の働きが悪くなり、日常生活に支障が出る状態です。アルツハイマー型認知症、血管性認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症など多くのタイプがあります。
タイプによって差がありますが、最も多いアルツハイマー型認知症では、初期症状は記憶障害(新しいことが覚えられない)が中心です。記憶障害が少しずつ進みながら、日時や場所の認識が悪くなる、家事や道具の操作ができなくなるといった症状が現れて、日常生活に支障が出ます。その他、意欲がなくなる、怒りっぽくなる、あり得ないことを事実と思い込む(妄想)などの精神的な変化を伴う場合があります。
一番重要なのは、ご本人の普段のご様子をよく知る方からの情報です。検査は、神経心理検査(テストのようなもの)、脳画像検査(CT、MRI、SPECTなど)を必要に応じて組み合わせて、ご本人のご様子と検査結果を総合的に検討して診断します。また、体の病気が原因で認知症が現れることがあるため、まずはかかりつけ医の先生にご相談頂き、ご紹介の上で来院頂くことをお願いしています。
根本的な治療法は開発されていませんが、進行を少しでも遅らせるお薬はあります。診断をお受けになった患者さんには、ご紹介元の先生からこれらのお薬の処方を受けて頂くようにお願いしております。
注:記載内容や医師情報は掲載時点のものです。 詳しくは担当診療科にご確認ください。