概要

当院眼科では開設以来、網膜疾患の外科的および内科的治療を主な診療領域としておりますが、緑内障や斜視弱視、角膜疾患、ぶどう膜炎に関してもそれぞれ専門外来を配置しており、トレーニングを積み高い専門性を持った医師が診療にあたっています。大学病院の性質上、研修医や専門領域について研鑚中の医師も診療いたしますが、専門医によるバックアップ体制も充実しており安心して受診していただけるよう心がけています。

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次のような症状を扱っています

視力低下、かすむ(霧視)、ぼやける、虫のようなゴミが見える(飛蚊症)、光って見える(光視症)、物がゆがんで見える(変視症)、中心が見えない(中心暗点)、見える範囲が狭い(視野狭窄)、暗いところで見えない(夜盲)、まぶしい、2重に見える(複視)、目が痛い、虹がかかって見える(虹視症)、充血、めやに、涙がこぼれる、目が乾く、かゆい、瞼が下がる、目が突出している、怪我をした、など、目やその周囲に関するものすべて

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ごあいさつ

年を追うごとに人々の見え方に対するニーズは高まっています。特に白内障手術の分野では裸眼での良好な視力や術後早期の視力回復など、手術を受けられる患者さんの期待値は非常に高いものとなっています。このようなご期待に応えるべく最新の診断機器や手術機器、さらには最先端の治療法を取り入れています。一方で加齢黄斑変性や緑内障などの難治性疾患の患者さんに対しましては、現在の視機能を維持すべく長期の治療方針を立て、患者さんやご家族の方と相談しながらそれぞれの状況に応じたオーダーメイドの診療を行っています。重症疾患はもちろんのこと比較的軽症の疾患の患者さんへもより良いQOV(Quality of vision: 見え方の質)を目指して日夜奮闘しております。

診療部長 教授 尾辻 剛

診療科紹介動画

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特色・方針

当科は伝統的に網膜疾患を主な診療領域としており網膜硝子体センターを併設し、全国でもトップクラスの硝子体手術や、硝子体注射の件数を誇っています。コロナ禍にてこの数年は手術件数は減少しているものの、硝子体手術は年間400〜500件行っています。そのうち網膜剥離(増殖性硝子体網膜症を含む)は150〜170件ほどあり難症例も含めて良好な術後成績をあげています。その他、糖尿病網膜症や黄斑円孔、網膜上膜、中心窩網膜分離症などの手術を数多く行っています。最新の硝子体手術機器を揃え、ほぼ全例で27ゲージ極小切開硝子体手術を行い手術時間や入院期間の短縮と術後早期の視力改善を目指しています。網膜疾患の内科的治療として加齢黄斑変性や糖尿病網膜症、網膜静脈閉塞症などへの抗VEGF薬の硝子体注射も積極的に行っています。新規薬剤の治験(国際共同第3相試験)には積極的に参加しており、従来の2種の薬剤に加え最新の2種の薬剤も発売と同時に採用し幅広い選択肢で治療にあたっています。治療反応性の低い加齢黄斑変性に対しては光線力学的療法を併用し、あきらめない治療を行っています。

緑内障に関しても薬物治療で眼圧コントロール不良の患者さまへは積極的に手術治療を行っています。年間250〜300件ほどの手術がありそのほとんどは極小切開緑内障手術で行い良好な術後成績を得ています。また増殖糖尿病網膜症などの末期には血管新生緑内障を併発しますが、このような症例への当科の強みは網膜疾患と緑内障の両方に精通しているため、一貫した患者さま本位の治療方針を立てられることにあると自負しています。

近年白内障はどこの施設でも手術を受けられますが、当科では「どこの施設でも」というわけにはいかない難症例を数多く治療しています。水晶体脱臼に対しては小切開眼内レンズ縫着法や強膜内固定法で手術時間を大幅に短縮いたしました。もちろん難症例ばかりではなく通常の白内障手術に際しては、乱視矯正眼内レンズや焦点深度拡張型レンズ、さらには健康保険外とはなりますがご希望の患者さまへは多焦点眼内レンズの選択肢も用意しております。

その他、ぶどう膜炎へはステロイドからの離脱を目的として最新の抗TNF-α薬という生物学的製剤を積極的に導入し、良好なコントロールが可能となりました。斜視弱視や角膜疾患などに関してもエキスパートの医師を招聘し診察いただいています。また診断機器もできるだけ最新のものを揃え、正確な診断と的確な治療そして明確な説明を行い、患者さまからもご紹介していただく開業医の先生方からも信頼していただけるよう努力しています。

 

関連している診療支援部門

担当している最新治療

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実績

診療実績(2022年度)

1日平均入院患者数26.1人
平均在院日数5.1日
1日平均外来患者数139.3人

手術実績(2022年度)

総手術件数1871件
網膜剥離手術(硝子体手術)142件
網膜剥離手術(強膜バックリング)3件
硝子体手術(その他)341件
緑内障手術(全体)258件
 繊維柱帯切開術眼内法166件
 濾過手術82件
白内障手術1136件
眼内レンズ強膜内固定23件
抗VEGF療法2723件
光線力学療法8件

その他先進医療等(2021年度)

多焦点眼内レンズ17件
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スタッフ

氏名 写真 職名 専門分野 認定資格
尾辻 剛 尾辻 剛 病院教授 黄斑、網膜硝子体、緑内障、ぶどう膜炎 眼科専門医 眼科PDT認定医
西村 哲哉 西村 哲哉 理事長特命教授 網膜硝子体、黄斑、糖尿病網膜症、白内障 眼科専門医
眼科PDT認定医
三木 克朗 三木 克朗 講師 黄斑、角膜、ロービジョン、白内障 眼科専門医
眼科PDT認定医
小池 直子  小池 直子  助教 黄斑、網膜循環、ぶどう膜炎 眼科専門医
眼科PDT認定医
盛 佑子 盛 佑子 助教 斜視、弱視、白内障 眼科専門医
前田 敦史 前田 敦史 助教 緑内障、白内障、斜視、弱視 眼科専門医
藤原 亮 藤原 亮 助教 ぶどう膜炎、白内障 眼科専門医
藤村 英里 藤村 英里 病院助教 眼科一般 眼科専門医
眼科PDT認定医
視覚障がい者用舗装具適合判定医
佐藤 侑紀 佐藤 侑紀 病院助教 眼科一般 眼科専門医
伊東 良江 伊東 良江 研究医員 糖尿病網膜症、白内障 眼科専門医
宮島 理乃 宮島 理乃 研究医員 斜視、弱視 眼科専門医
河合 江実  河合 江実  研究医員 ロービジョン 眼科専門医
三間 由美子 三間 由美子 研究医員 角膜、結膜 眼科専門医
津村 晶子 津村 晶子 研究医員 黄斑 眼科専門医
眼科PDT認定医
南野 桂三 南野 桂三 研究医員 緑内障 眼科専門医
田上 伸子 田上 伸子 研究医員 電機生理 眼科専門医
松山 加耶子 松山 加耶子 研究医員 涙道 眼科専門医
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外来診療日程

  • 要予約=要予約
  • 初診=初診担当医
  • 再診=再診担当医
  土(第2、4を除く)
午前 尾辻 剛
小池 直子
前田 敦史
河合 江実
黄斑
永井 由巳(第3週のみ)
三木 克朗
藤村 英里
佐藤 侑紀

西村 哲哉
伊東 良江
三木 克朗(第1・3・5週)
藤村 英里
岸本 直子
藤原 亮
尾辻 剛
小池 直子
佐藤 侑紀
盛 佑子
黄斑
津村 晶子
三木 克朗
白井 明美
前田 敦史
盛 佑子
西村 哲哉(第1・3週)
ローテーション
午後 角膜コンタクト
三間 由美子 (第1.3.5週)
三木 克朗
緑内障
前田 敦史
南野 桂三
黄斑
尾辻 剛
ぶどう膜
尾辻 剛
藤原 亮
網膜硝子体
尾辻 剛
黄斑
三木 克朗
眼鏡処方
藤村 英里
眼形成・涙道 (第3週・奇数月)
松山 加耶子
弱視 (第1・3・5週)
宮島 理乃
佐藤 侑紀
盛 佑子
ロービジョン・
眼鏡処方(第2・4週)

河合 江実
斜視
宮島 理乃
前田 敦史
佐藤 侑紀
盛 佑子


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お知らせ

患者のみなさんへ

当科では患者様に最高かつ最良の医療を提供すべく、抗新生血管薬、小切開無縫合硝子体手術など、新しい治療法にも積極的に取り組んでいます。また疾患の治療だけでなく患者さんに満足していただける医療サービスを提供できるよう心がけており、「関西医大眼科を受診してよかった」と患者さんに思っていただけるよう、スタッフ一同努力しておりますので、安心して受診して下さい。また、当科では外来の待ち時間短縮のため、手術などの治療が終わった患者さんや、病状が落ち着いた患者さんには、できるだけ元のかかりつけ医に戻っていただくようにしております。その際には詳しい紹介状を作製しますし、必要があればまた当科を受診することも可能ですので、御協力よろしくお願い致します。

医療関係のみなさんへ

当科では病診連携を強化し、手術などの治療が終わった患者さんは、できるだけ早くかかりつけ医に戻っていただくようにしております。それによって外来の待ち時間を短縮し、初診患者さんが受診しやすいように配慮しておりますので、よろしくお願い致します。
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