(ペインクリニック)
痛みは、身体に生じた異常事態を知らせる警告反応として大切な役割を持っています。しかし、痛みの原因が明らかとなったあと、痛みは私たちにとって有益な存在から不必要な、さらには有害な存在へと変わっていきます。警告の役割を終えた痛みが長く存在すると、より強い痛みや新しい痛みが現れてくる、いわゆる痛みの悪循環が生じます。痛みが長期化すると私たちの生活の質(Quality of life:QOL)を低下させることにもなります。このような状態に陥った時はもちろんのこと、陥りそうな時には、身体的や精神的な苦痛を適切に緩和することがとても重要になります。
(緩和医療)
がん治療の進歩にもかかわらず、今でも多くの患者さんがその症状に苦しんでいます。これまでのわが国のがん医療では、治癒率の向上にもっぱら注力してきたと言えます。このため、結果的に「緩和ケア」の考え方が非常に遅れています。緩和ケアとは、治癒を目的とした治療とは異なる積極的で全人的なケアで、痛み、その他の症状コントロール、心理面、社会面、精神面のケアを最優先課題としますが、早期のがんにおいても、がん治療の過程においても適用されるべきです。
痛み全般/がん、その治療に伴う苦痛、つらさ
麻酔科の仕事には大きく分けて、
1.手術をうけられる患者さんの麻酔 (手術麻酔)
2.ペインクリニックでの痛みの治療
3.集中治療室(ICU)での重症患者さんの全身管理、救急医療
4.緩和医療
などをしています。
その中で、私は主にペインクリニック、緩和医療を担当しています。関西医科大学総合医療センターでは2015年6月より、ペインクリニック・緩和医療科に再編されました。従来からのペインクリニックで積み重ねた知識をもとに、日本ではまだ数少ない緩和医療専門医の知識を加え痛み治療をベースに、広く全人的な医療を心がけ、より充実した診療を行えるようにしていきたいと考えます
診療科長 教授 増澤 宗洋
(ペインクリニック)
ペインクリニックでは、神経ブロック療法や薬物療法などの様々な方法を用いて、有害な痛みを緩和するための治療を行っています。痛みの治療にあたっては、専門的な知識と技術をもとに、症状や身体所見から痛みの原因を診断し、適切な検査や治療を行います。
(緩和ケア)
ペインクリニック・緩和医療科は、多職種のがんの専門家の集団である緩和ケアチームの中心として活動し、単に身体症状のコントロールだけでなく、こころのケアや社会的なサポートも同時に行い、患者さんのQOL(Quality of life)を総合的に高めることを目的として積極的に活動を行っています。当院は急性期病院ですので、緩和ケア病棟は有していませんが、早期から治療と並行した緩和ケアを実践するように取り組んでいます。
1日平均外来患者数 | 6.8人 |
頭頸部 | 46件 |
上肢 | 32件 |
体幹・全身 | 54件 |
下肢 | 3件 |
脊髄・脊椎 | 72件 |
その他 | 51件 |
神経ブロック・高周波療法(手術室) | 23件 |
氏名 | 写真 | 職名 | 専門分野 | 認定資格 |
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増澤 宗洋 | ![]() |
教授 科長 |
ペインクリニック全般、緩和医療全般 | 麻酔科標榜医 日本麻酔科学会認定医・専門医・指導医 日本ペインクリニック学会専門医 日本緩和医療学会専門医 |
内山 祐佳 | ![]() |
講師 | 麻酔全般、ペインクリニック全般 | 麻酔科標榜医 日本麻酔科学会認定医・専門医 |
緒方 洪輔 | ![]() |
助教 | 麻酔全般、ペインクリニック全般 | 麻酔科標榜医 日本麻酔科学会認定医・専門医 |
湊 綾那 | ![]() |
助教 | 麻酔全般、ペインクリニック全般 | 麻酔科標榜医 日本麻酔科学会認定医 |
中本 達夫 | ![]() |
附属病院教授 | 麻酔全般、ペインクリニック全般 | 麻酔科標榜医 日本麻酔科学会認定医・専門医・指導医 日本ペインクリニック学会専門医 |
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土(第2、4を除く) | |
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午前 |
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休診
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午後 |
緩和ケア
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休診
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緩和ケア
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緩和ケア
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休診
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