関西医科大学総合医療センター臨床検査部は、院内の中央部門の一つとして「常に患者さんの立場に立ち、検査結果を迅速かつ正確に報告する」ことを理念とし、日常業務に携わっています。臨床検査部は、患者さんから採取した様々な検体(血液・尿・喀痰・髄液・便など)を扱う検体検査部門と心電図、超音波検査、脳波検査など患者さんに直接接して検査を行う生理機能検査部門に分かれています。
当院は診察前至急検査を重視しており、検査を受けられる外来患者さんの70%以上の方が、病院に来られたら、まず中央採血室で採血・採尿し、生理機能検 査室で心電図検査などを受けられます。約60分以内には特殊なものを除いたほとんど検査結果を報告していますので、診察医はその日の患者さんの検査値を見て診療を行っています。このように、臨床検査部は検査にガイドされた安心・安全な医療を実施するための縁の下の力持ちの役割を果たしています。
当院検査部は、迅速かつ正確に検査結果を報告することで臨床診療や患者さんのお役に立てるように日々運営しております。患者数、検体数増加の中、業務の効率化を求め、できるだけ多くの項目を院内で測定し診察の前に結果を報告し、その日の診療に活用していただけるような体制と整えております。また、診療のお役にたてるようなまた、さまざまな検査に関する情報の発信を行っていきたいと考えております。部員一同、臨床、患者さんに貢献できる検査部を作っていきたいと思っております。
部長 杉浦 哲朗(病院長)
中央採血室
毎日250~350人の採血を臨床検査技師と看護師で実施しています。外来患者さんの検体採取から臨床検査技師が管理することで、理想的な検体を採取することと、必要最小限度の採血量とすることで患者さんの負担を軽減しています。
採取された血液はすぐに、隣接する検査室に運ばれ、血糖と赤血球や白血球などの血算は10分以内に、生化学検査は約60分以内に結果を報告しています。また、入院患者さんの採血も一部おこなっています。
採血受付: 本日受診受付後、本館2階採血室受付窓口にて7時35分より受付開始
採血時間: 平日8時~16時、土曜開院日8時~12時30分
検体検査部門
院内で実施する検査のほとんどを診察前至急検査として迅速体制で測定しています。生命が危ぶまれるほど危険な状態を示す検査結果(クリティカルバリュー、パニック値)が出た場合は、コンピューターに送信すると同時に診療側へ直接電話連絡することで医療安全に万全を期しています。
検査部では常に正しい検査結果をだせるように、熟練した臨床検査技師とコンピューターによる精度管理を厳重に実施しています。毎日何種類もの精度管理用の物質を定期的に測定し、指定された範囲内の測定値を得ているか(内部精度管理)、また、日本医師会、日本臨床検査技師会、大阪府医師会及び各メーカー主催の精度管理調査(外部精度管理)に参加し、検査項目毎の正確性を検証しています。外部精度管理では、毎年良好な評価を得ており、大阪府医師会から「優秀臨床検査室」として2年連続で認定されています。
生理機能検査部門
心電図、心電図を24時間記録するホルター心電図、運動負荷心電図など、心電図に関連した検査、ABI/TBI検査(上下肢の血圧の較差を測定して足の血流を測定する)、呼吸機能スクリーニング検査、脳波、心臓・腹部・頸動脈・甲状腺・下肢血管などの超音波検査などを実施しています。 心電図、ABI/TBI検査、呼吸機能検査以外は予約制ですが、必要な場合は可能な限り、当日検査も実施しています。