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アメリカ短期留学に参加して

アメリカ短期留学に参加して

海外での看護教育や医療を実際に見学したいという思いで留学を志願。参加して本当に良かったです!

2年次
若林さん

留学に参加された経緯はどのようなものでしたか

将来国際的な視点を持ち、日本だけではなく海外でも看護を実践できる看護師になりたいと考えていました。この目標を達成するためには、海外での様々な経験が必要だと考えたため、本プログラムへの参加を決めました。

留学中は、現地の大学での授業からアメリカにおける看護教育を自分自身で体験し、看護関連の施設への訪問からアメリカの医療を目の前で実際に見学したい。そして、ホームステイでは、アメリカに住んでいる人たちの暮らしを学びたいと思っていました。その理由は、外国にルーツのある人の看護をするときに受け持つ患者さんの国の医療や生活様式への知識を持っていた方が、その患者さんにとって最適な看護を実践することができると考えていたからです。

私が目指している看護師像を体現するためにこの留学に参加しました。

留学中の活動内容を教えてください。

ミネソタ州立大学では、留学生向けの英語クラスを受けたり、呼吸器に関する病態生理の授業を受けたり、小児と母性のシミュレーション演習を見学したりしました。英語のクラスは二つあり、一つのクラスでは医療技術に関するプレゼンテーションを行いました。もう一つのクラスでは、リーダーシップについて学びました。

クラスメイトはアフリカ系の人たちで、授業を一緒に受けたおかげで、普段関わることのない方々の生活や医療体制について知ることができました。また、看護学生向けの集まりにも参加しました。そこでは、献血のボランティアの募集や、Kahoot! を使って医療に関するクイズを2人1組になって取り組んだりしました。

授業が無い日は、「Children's Museum of Southern Minnesota」という子ども博物館に行ったり「MAYO CLINIC HEALTH SYSTEM」の見学をしたりしました。放課後は言語パートナーと一緒にカフェに行き会話を楽しみました。言語パートナーとは、ミネソタ州立大学の学生さんが一対一で留学生についてくれる制度で、勉強以外のことをいろいろとサポートしてくれました。休日は主にホストマザーと一緒に過ごしました。

その中で特に思い出に残っていることを教えてください。

思い出に残っていることは、メイヨークリニック見学とホストマザーとの交流です。まず、メイヨークリニックの見学についてですが、日本では見かけないような最先端の設備などが整っていたことがとても印象に残りました。例えば、ナースコールのボタンが一個ではなく、用途別(痛み、トイレ、水など)に複数ありました。また、ほとんどの病室が個室で、すべての病室に患者さんを運ぶためのレールが天井についていました。病室の外には患者さんの情報が書かれたモニターがついていました。日本とアメリカで違いはたくさんあると感じましたが、患者さんのことを第一に考えている(患者さん中心の医療)という考え方は国関係なく、一緒だと思いました。

次に、ホストマザーについてですが、ホストマザーは昔看護師として働いていたため、看護についての話をたくさん聞くことができました。一番印象に残っている言葉は、「看護師は素晴らしい仕事。小児科で働いたり、救急で働いたり、今までの学びや技術を伝えることができる看護を教える立場になったり、どの年齢でもどんな時にでも新しいことに挑戦できる。つまり、看護師は何にでもなることができる、やりがいのある仕事だよ。」です。看護を勉強し始めて1年間しか経っていませんが、この言葉を思い出せば、大変な実習や勉強も頑張ることができると思いました。

(写真:メイヨークリニック)

留学中に、本学で学んだことが役に立ったと感じたことはありましたか?

英語面については、英語1が役に立ったと感じました。小児の消化器系の解剖生理の授業を見学した際に、さまざまな医療英語が出てきました。英語1で医療英語を学んだおかげでより授業内容を理解することができました。シミュレーション見学の時には、本学のシミュレーション演習での経験が役に立ちました。その理由は、シミュレーション前後の話し合いやシミュレーション中の様子を日本と比較することができたからです。先輩方からは、様々な実習やシミュレーション演習の経験を積んだら、また違った視点から見ることができると教えてもらいました。本学での学びが向こうで役に立ったのと同じようにアメリカでの経験がこれからの講義や演習、実習で役立つと感じました。

留学で得た学びを教えてください。また、その学びを今後どのように活かしていきたいですか?

留学で得た一番の学びは、日本の看護の魅力に気がつくことができたことだと思います。1年生の時に日常生活援助技術を学びましたが、看護師としての専門的な関わりに加えて患者さんの生活援助をすることの大変さに気が付きました。アメリカに行く前は、この大変さから日常生活援助技術が必須ではないアメリカの看護師が羨ましいと思うこともありました。しかし、留学を通してもう一度このことについて考えてみると、日常生活援助を行う時間は、患者さんの普段の生活の仕方や価値観に気づくことができる、とても大切な時間だと考えるようになりました。この技術を必ず学ぶことができることが日本の看護の魅力ではないかと感じました。看護師が日常生活援助を実施する価値を実感することができました。この学びを実習で実際に患者さんと関わる時に活かしたいと考えています。自分に余裕がない時は、技術の実践ばかりを意識してしまい、日常生活援助をおろそかにしてしまうかもしれません。この学びがあれば、日常生活援助も同じくらい大切に行い、より患者さんにとって最適な看護が実践できると思っています。

留学を経験された感想とメッセージをお願いします。

留学中に、看護に携わる方々からたくさん話を聞くことができました。どの方々も、看護師である自分に誇りを持っているということが特に印象に残りました。看護師として働いている間だけではなく、看護師を引退した後でも、このように思えることは本当に素敵だと感じました。この経験から、看護に対する思いは日本でもアメリカでも同じで、看護職は素晴らしい仕事だと改めて気付かされました。もっと看護の知識を深めた上で、もう一度さまざまな国の看護を経験してみたいと思うようになりました。このような素敵な機会に参加することができて本当によかったです。