プログラムについて

はじめに

平成16年度から卒後初期臨床研修が必修化するまで医学生は医師国家試験を合格後、ただちに各診療科医局へ入局し、臨床研修を開始していた。この必修化は厚生労働省が示している医療体制改革の一環で、「専門分野に関わらず国民に信頼される医師を育成する」ことを目標としている。
本学附属病院においても、厚生労働省が示した研修目標を修得できるよう、研修内容に関する改革を進めてきた。すなわち、「将来いずれの診療科専門医になるとしても、医師としての基本である人間性の涵養、患者・家族および他職種の医療関係者と良好にコミュニケーションできる素養を修得すること、そして専門分野のみの技術修得に偏らない基本的な診療技術の習得を図ること」を研修の基本的目標とした。そして平成18年3月に新研修制度での最初の修了者を世に送り出し、以後、毎年約50名の研修修了医師を輩出している。
本学は今年創立90周年の節目の時を迎えたが、平成17年から始まった再編は現在も進行中である。すなわち、平成18年1月に本院となる附属病院を守口市から枚方市に移転して新規開院したことに続き、平成22年7月には一旦閉院していた香里病院を新築・再稼動した。さらに旧本院であった滝井病院を平成28年5月に関西医科大学総合医療センターとして新装開院し、3附属病院体制となった。さらに平成30年4月には看護学部が新たに設置され、90年の単科医科大学の歴史に新たな1ページを加えた。
3附属病院はそれぞれが固有の機能を有し、有機的に連携している。すなわち附属病院は高次急性期病院・特定機能病院としての機能を明確化し、最新の設備を完備し、電子カルテシステムを導入した最先端病院である。したがって心臓血管外科や呼吸器外科、周産期診療は附属病院が中心である。一方、総合医療センターは大阪市および北河内2次医療圏の医療センター機能を担う地域密着型病院として機能している。また香里病院は地域住民に信頼される病院を目指し、夕方診療を実施したり、女性専用フロアの開設し、特色を出している。
2年間の研修期間中にこれら3病院を中心としてローテーションすることで、より多様性に富む充実した研修が可能になると考えている。そして各診療科・施設の研修指導者には、関西医科大学附属病院としての特色とそれぞれの診療科の特殊性に配慮しながら、研修医に求められる人間性涵養、基本的素養および診療能力の修得ができる研修計画を練ってもらった。
また研修医の待遇・研修内容の管理に関しては、卒後臨床研修センターが担当し、充実した研修生活実現のために最大限の支援をしている。たとえば附属病院と総合医療センターには、研修医のための研修室を設置し、自習室やパソコン、討議室、仮眠室を完備している。さらに枚方新学舎内には全国でも有数のシミュレーションセンターや図書館を整備した。また研修における諸問題について研修医の親身になって相談を受けられるよう、研修医のためのアドバイザーを各学年に配備するとともに事務員が研修医と机を並べて日常的に相談しやすい体制作りも行っている。また卒後臨床研修センター長自らが年に複数回、研修医と研修内容や研修環境についての忌憚のない意見を直接聞く時間を設けている。
ホームページ内には、研修目標を達成するための方策が詳細に記載されている。研修希望者においては、いずれの研修プログラムを選択するかを検討する資料にしていただきたい。また研修開始後は各コースの研修目標および評価表を参考に自己の研修到達点を確認してもらいたい。
2年間の研修はあくまでも”初期研修”であるが、医師として将来飛躍するための重要な第一歩である。研修環境の整った本学附属病院において実りある研修生活の設計図を描くために役立つことを祈念している。


卒後臨床研修センター

センター長 金子 一成

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