
T.M
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毎日さまざまな病態・疾患の患者さんの手術を行っている手術室。看護師の役割は、患者さんが安心安全に手術を受けられるようケアすること。手術前は使用する器械の準備や使えるかどうかの確認を行い、手術中は状況に合わせて医師に器械の受け渡しを行い、手術後は器械の片付けや破損のチェックなどを行います。また、全身麻酔で動けない患者さんの体勢を整えるなど、身の回りの管理も行います。手術室では、器械出しのスキルだけでなく解剖学や生理学、外科的治療についての知識が実践的に学べます。
手術室では看護師が患者さんと直接コミュニケーションをとる機会は少ないのですが、短い会話や表情から相手の気持ちを読み取ってケアを実践する必要があります。大変なことではありますが、手術を終えた患者さんから「怖かったけど、そばにいてくれて安心したよ」という言葉をもらえたり、医師から「あなたが器械出しの日は心強い」と言ってもらえたりして、今では頼られる喜びを感じています。私は術中麻酔管理領域の特定行為研修を修了して麻酔器が扱えるようになってから、ますますやりがいが出てきました。
患者さんや医師、看護師だけでなく多職種も出入りする手術室は、毎日慌ただしいのですが、チームみんなで連携しながら質のいい看護を追求しています。また、私は教育担当として1年目さんが少しでも早く成長できるよう学びやすい環境づくりを心がけています。たとえば、声かけも「わからないことはある?」ではなく「これはどういう意味かわかった?」など答えやすい質問に変えたり、振り返りの時間を長く取ったり。私が12年間手術室で培ってきた経験やスキルを、後輩たちにこれからしっかりと伝えていきたいですね。
(循環器内科、血管外科、内分泌代謝内科、心臓外科、呼吸器外科)
S.M
S.M
4A病棟には、心筋梗塞や狭心症、心不全、不整脈などの循環器系疾患や、心臓外科や呼吸器外科の手術を受ける患者さんが入院されています。看護師の主な役割は、患者さんの命を守るため心電図モニターの監視を行って異常の早期発見に努めること、薬剤師や管理栄養士、運動療法士などと連携して生活指導を行うこと、呼吸器疾患の患者さんの術前術後ケアなど。急変リスクの高い患者さんが多いので、急変対応なども重要な仕事。個人的なミッションは、中堅看護師として後輩たちが働きやすい環境を作ることです。
当病棟で最も必要なスキルは、心電図モニターの読み取りです。循環器系疾患や心疾患の患者さんには必ず心電図モニターを付けて24時間監視しているので、異常があればすぐに急変対応をしなければなりません。ただ、心拍数や波形には個人差があるのでその判断が難しく、私自身、最初は心電図に対して苦手意識がありました。そこで、患者さんの病態を理解して症状をしっかり観察することにしたんです。すると、少しずつ心電図とのつながりがわかってきて、一気におもしろくなりました。正解がないからこそ奥深いんです。
病棟では日々2〜3人のチームで動いているので、協力し合って業務を進める環境が整っています。毎日カンファレンスを行って、先輩・後輩関係なく意見交換ができるのもうれしいですね。要となる心電図の読み取り方なども医師へ気軽に質問しやすい雰囲気がありますし、働きやすく学びやすい職場だと思います。心電図に正解がないように、看護師にも正解がない。だからこそ、学習し続ける姿勢が大切だと感じています。いつか、後輩たちに努力する自分の背中を見せられるような愛のある看護師になりたいですね。
(内科、眼科)
N.T
N.T
主に消化器・循環器・呼吸器の内科が主科の6F病棟は、2024年9月から地域包括医療病棟に変わりました。地域包括医療病棟とは、入院後に病状が安定した患者さんに対して自宅での療養を支援する病棟です。以前よりも早い段階で薬剤師や理学療法士、ソーシャルワーカーなどの多職種が介入し、カンファレンスの機会を増やして退院後の在宅復帰・社会復帰に向けたサポートを行います。特に高齢の患者さんはADL(日常生活動作)が低下しやすいので、維持・向上のためにも他職種連携をより強化しています。
当病棟では急性期治療から退院後の生活を見据えた早期支援まで幅広い看護が経験できるので、知的好奇心のある方に向いていると思います。多職種と関わることが多いので、専門的な知識やコミュニケーション力も自然に身についてきます。年に数回、病棟間のスタッフ異動があるのですが、メンバーが変わっても常に病棟の雰囲気はいいので働きやすい環境だと思いますよ。私は10年以上この病棟で勤務していますが、辛いことも楽しいことも共有してきた後輩や先輩方とは戦友のような連帯感を感じます。
数年前、ある認知症患者さんの言動に思い悩んだことがありました。私はストレスで病みそうでしたが、改めて病態を学習してみると、その方が記憶障害によって常に不安を抱えながら生活されていたことを知ったのです。それ以来、認知症に対する捉え方や接し方が変わり、患者さんにも笑顔が増えて看護にやりがいを感じるようになりました。早期から退院後の支援介入に関われるこの病棟で、ご本人やご家族が望む形を実現できるよう総合的なアセスメント力をアップさせて、もっと頼れる看護師を目指したいですね。
T.M
(循環器内科、血管外科、内分泌代謝内科、心臓外科、呼吸器外科)
S.M
(内科、眼科)
N.T