MENU

教職員 2016年5月16日

大学院講座第723講開催のお知らせ

大学院講座第723講開催のお知らせ

               大 学 院 講 座 開 催 の 件

大学院講座第723講を下記により開催いたしますので、奮ってご参加ください。

                    記

日 時 : 平成28年5月30日(月)17:30~
場 所 : 枚方学舎2階 第4講義室
題 目 : エピジェネティクス異常と骨髄異形成症候群発症の関係性
講 師 : 北村 俊雄 先生
   (東京大学医科学研究所 細胞療法分野/幹細胞シグナル制御分野 教授)
司 会 : 上野 博夫 教授(病理学第一講座)

(大学院生への教育効果)
近年の全ゲノムシーケンスなどの最新の知見、マウスモデルを用いて骨髄異形成症候群の白血病移行に関する機序、特にエピジェネティクス変化の寄与について議論を行います。
この分野の最新の成果に触れることができ、有意義な講義になると思います。

(講演の概要)

造血器腫瘍の発症に関わる遺伝子変異は、チロシンキナーゼやオンコジーンの活性型変異など、細胞の増殖・生存を誘導するクラスI変異と、転写因子の不活型変異など細胞の分化を阻害するクラスII変異に分類される。
クラスI変異とクラスII変異の組合せが白血病を誘導すると考えられてきた(2ヒットモデル)。
最近、高速シークエンスによって、多くの造血器腫瘍において従来のクラスI/II変異に分類できない遺伝子変異が多数見つかった。
我々は最近、エピジェネティクス関連分子の変異で骨髄異形成症候群(MDS)が発症するマウスモデルを樹立し、白血病移行の分子機構の一端を明らかにした。
今回の講演では造血器腫瘍の2ヒットモデルについて我々の研究成果も交えて簡単に解説したあと、ASXL1およびEZH2の変異がマウス移植モデルにおいてMDS様疾患発症を誘導する分子機構について紹介する。
MDS発症における複数の遺伝子異常の意義、白血病移行の分子機構、エピジェネティクス異常による高齢者クローナル造血などについて議論する。

ページの先頭へ