血液・呼吸器・膠原病・感染症内科学
血液・呼吸器・膠原病の各診療部門が治療の最終目標に掲げている生体防御機構の修復は、内科学第一講座における研究テーマに大いに反映されている。その中心となるのが樹状細胞(DC)に関する研究である。これまでは、幹細胞移植に伴う免疫系再構築のメカニズムや自己免疫疾患の病態解析および免疫抑制剤の作用機序におけるDCの役割などを中心に研究が展開してきた。現在はさらに、アレルギー性疾患や悪性腫瘍などの難治性疾患に対する新しい治療法の開発へとその方向性は大きな広がりをみせている。一方、平成22年4月から着任した野村教授は、長年マイクロパーティクル(MP)と呼ばれる血管内の恒常性を維持する物質の研究を続けてきたが、今回、内皮細胞関連物質であるトロンボモジュリンおよびプロテインCとMPとの関係に着目し、血管病変の修復に関する新たな研究テーマをスタートさせている。今後は、従来のDC研究とMPに関する研究を融合させることにより、生体防御機構の修復に関する集大成をめざすあらたな研究体制へと発展させていく予定である。
現在の研究テーマ
研究業績