在宅看護学領域
いのちと健康を守り、安心できる暮らしを支える『在宅看護』

■領域概要
一人ひとりのありように寄り添う病院は、病を治すための最適な環境が整った場所です。高度な機器や専門家、治療を円滑に進めるシステムが整っています。
しかし、一歩外に出ればそこは生活の場です。生活環境や日々の過ごし方は、その人の価値観や背景によって大きく異なります。治療を優先する人もいれば、自分らしい生活を大切にしたい人もいます。地域・在宅看護は、こうした一人ひとりのありように目を向け、寄り添うことから始まります。
想像する力がケアの質を変える
地域や在宅における一人ひとりのありようを知ることは、病院で働く医療者にとっても大きな意味を持ちます。
「この人が家に帰ったら、どんな暮らしが待っているだろうか」
療養者を「生活者」として想像できる力は、ケアの質を左右する重要な要素です。
家族の葛藤や生活上の障壁を具体的に思い描く力が、より適切な支援につながります。
複雑な課題に向き合う面白さ
「限られた時間内での的確な判断とケア」、「異なる施設の職種との連携や情報共有」、「療養者の望む生活と治療とのバランスの調整」、「家族にのしかかる介護負担」・・・
地域・在宅の現場には教科書通りにはいかない複雑な課題が数多く存在しています。
しかし、課題が困難であるからこそ、向き合う意義があり、よりよい支援を探求する面白さがあります。地域・在宅の場は実践の場であると同時に、新たな発想を形にする学びと研究の場でもあります。
地域・在宅のリアルな暮らしを知ることは、ケアの引き出しを増やします。退院後の生活まで見据えて考える視点は、どの現場でも確かな強みになります。実践力と研究力を磨きながら、これからの暮らしを支える看護を私たちとともに考えていきましょう。
領域教員

大橋尚弘准教授
学部教育では訪問看護の魅力を伝え、在宅医療への関心を育むとともに、意欲ある学生には卒業研究の学術誌投稿まで支援しています。
大学院教育では、地域・在宅における複雑な課題に対応し、多職種と協働できる高度実践者ならびに、実践につながる研究を推進できる人材の育成に注力しています。
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髙橋芙沙子講師
自宅や住み慣れた地域での生活は、人が生きることの根幹であると思います。健康課題を持ちながら自宅や地域で生活される人々を、家族も含めて支える在宅看護では、個別のケアのみならず、大きな社会システムの中で生活する人々として捉え支援する視点が求められます。自ら考え行動を起こす、看護師の力を存分に発揮できる無限の可能性を秘めた領域です。
研究活動は、認知症を持つ人の在宅療養やその家族支援、地域の中での看護師連携、多職種連携の推進などに取り組んでいます。
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山本大祐講師
看護の「醍醐味」を実感しやすい在宅看護には、看護の魅力が詰まっています。
療養者や家族の希望を叶えることを大切にしている在宅看護の世界を一緒に覗いてみませんか?
主な研究活動は、中山間地域における訪問看護師の看取り支援やネットワーク構築などの研究や支援活動に取り組んでいます。また、災害支援ナースとしての活動にも携わっています。
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竹内千亜紀助教
これまで私は、訪問看護ステーションや地域包括支援センターにおいて、地域に根差した看護の実践に取り組んでまいりました。また、通信制看護師養成課程での教育経験を活かし、本学では学生の皆さんが看護の楽しさや奥深さを実感し、主体的に学べる環境づくりに努めています。
さらに、学外の機関との連携を深めながら、コミュニティエンパワメントの育成や認知症カフェの運営など、地域に開かれた活動にも取り組んでいます。これらの実践を通じて、地域社会の健康づくりに寄与するとともに、看護教育の発展に貢献していきたいと考えています。
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藤木さおり助教
住み慣れた家で最期まで生活したいと希望される中、様々な理由で叶わず病院や施設で最期を迎える方は少なくありません。療養者が家で生活し続けるために、多職種が連携をとりサポートしています。その一員である看護師は、療養者の思いや生活環境をふまえた健康課題、介護者の心身のケア、時には療養者やご家族の想定外の言動にも対応する力が要求されます。たとえ対応力に自信がなくても、大丈夫。経験が育ててくれます。在宅での看護は情報収集能力、コミュニケーション力、広い視野をもって考える力が磨かれ、自身を成長させてくれますよ。
研究活動は、看護職が適材適所で活躍できるためのネットワークの構築です。
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最近の研究および論文・著書の紹介
■大橋 尚弘(准教授)
【研究費助成】・科学研究費補助金(若手研究)(2024年~2028年)
「腎移植レシピエントへのテーラーメイド型セルフマネジメント支援プログラムの開発」
・大阪大学大学院情報科学研究科スタートアッププログラム(2025年度)
「対話型生成AIを活用した対話能力を可視化する看護教育システムの開発」
・公益財団法人 医療科学研究所 第33回研究助成(2023年度)
「高齢腎不全患者における保存的腎臓療法を含む治療法の意思決定支援の実態把握および保存的腎臓療法選択後の在宅療養支援の検討」
【最近の論文・著書】
<論文>
・Effectiveness of Comprehensive Medical Care Support by Healthcare Professionals, Including Nurses, in Patients with Chronic Kidney Disease: A Systematic Review and Meta-analysis. (2026年1月)
・Effectiveness of Comprehensive Medical Care Support by Healthcare Professionals, Including Nurses, in Patients Undergoing Hemodialysis: A Systematic Review and Meta-analysis. (2026年1月)
・訪問看護におけるDigital Health技術の活用:A Scoping Review (2026年3月)
・保存期CKD患者における看護実践及び成果評価に関する実態調査第2報 (2025年10月)
<著書など>
・『高齢透析患者のケア 実践BOOK』メディカ出版(2026年6月)
・『腎臓リハビリテーションガイドライン(CQ9担当)』南江堂(2026年3月)
・ナーシング・スキル動画講義シリーズ2025 外来看護師が知っておきたい社会資源
・ナーシング・スキル動画講義シリーズ2025 多職種連携~より良いチーム医療を目指して~
■高橋 芙沙子(講師)
【研究費助成】・科学研究費助成事業(基盤研究(C))(2021年~2025年)
「認知症高齢者の住まい変更の移行期を支えるプログラム開発のための基礎的研究」
・公益財団法人 在宅医療助成 勇美記念財団2020年度(後期)一般公募「在宅医療研究への助成」(2020年~2021年)
「高齢者向け住宅や施設の介護職が感じる「住まい移行期」にある認知症高齢者へのケア提供時の困難感と、施設特性および多職種からの支援体制との関連」
・科学研究費助成事業(若手研究B)(2017年~2023年)
「認知症家族支援を推進する効果的な訪問看護とレスパイトケア施設間連携の検討」
【最近の論文・著書】
<論文>
・在宅認知症高齢者の家族支援に対する在宅ケア専門職の実践と家族介護者の認識-訪問看護導入事例の分析より-(2016年)
<著書など>
・「ナーシングキャンバス」脳梗塞再発により介護が必要となった在宅療養者への看護(2020年)
■山本 大祐(講師)
【研究費助成】・科学研究費助成事業(基盤研究C)(2026~2029)
「中山間地域の在宅看取りに向けた別居家族介護者の訪問看護支援モデルの開発」
・科学研究費助成事業(基盤研究C)(2020~2024)
「中山間地域で継ぎ目の無い看取り支援を可能にする訪問看護師育成モデルの開発」
【最近の論文・著書】
<論文>
・中山間地域における在宅介護を経て病院で看取る選択をした家族の介護への思い(2026年3月)
・中山間地域における在宅看取りを支える訪問看護師の看護実践(2025年3月)
・中山間地域の高齢者が最期まで地域で暮らし続けるための『思い』に関する文献検討(2025年3月)
・中山間地域における訪問看護ステーション同士の連携促進を目指した取り組み (2022年1月)
<著書など>
・「看護管理用語集 第3版(分担執筆)」(2021年11月)*2026年改訂予定
・「在宅看取り日本一の街の看護師たちが、自らの看護を振り返って」訪問看護と介護(2020年4月)
・「(事例で学ぶ看護過程)高齢者の在宅看取り」ナーシングキャンバス(2020年9月)
■竹内 千亜紀(助教)
【最近の論文・著書】<論文>
・看護基礎教育における在宅看護教育の特性と教員が期待する実習成果との関連(2021年10月)
・看護師2年課程(通信制)修了生の動向調査~修了後の教育ニードと課題~(2022年3月)
<研究内容>
コミュニティナースによる社会的処方の実証に向けた予備調査
■藤木 さおり(助教)
【最近の論文・著書】<論文>
・Clinical pictures, treatment, and resource use of norovirus gastroenteritis in long-term care facilities:a survey with a chart review in Japan. (2020年4月)
・Variations in status of preparation of personal protective equipment for preventing norovirus gastroenteritis in long-term care facilities for the elderly. (2017年12月)
<研究内容>
在宅療養ができなかった因子の実態把握
連絡先
■看護学部
〒573-1004 枚方市新町2-2-2
関西医科大学 看護学部
TEL 072-804-0101(代表)
■看護学研究科
〒573-1004 大阪府枚方市新町2-2-2
関西医科大学 大学院 看護学研究科
TEL 072-804-0205、072-804-0207(事務室直通)
E-mail nursing@kmu.ac.jp (事務室代表)
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