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研究情報を更新しました

加藤教授の共著論文が学術誌「発達心理学研究」に受理されました

幼児の初期の概念形成:なぞなぞ課題の作成から

発達心理学研究

田中駿、郷間安美子、井上和久、牛山道雄、清水里美、落合利佳、池田友美、加藤寿宏、郷間英世


研究の概要
本研究は教育、心理を専門とする研究者との共同研究です。

目的:「なぞなぞ」は幼児のことば遊びの一つであり、世界中に様々な形で存在しています。「なぞなぞ」を答えるには、言われたことが理解できるだけでなく、色・形などの見た目の特徴、機能的特徴(用途)、使用する場面など、その物に関する様々な特徴をイメージ(概念)する能力が必要です。対象からイメージを作り出す能力は概念形成といわれ、幼児期のことばや認知機能の発達に不可欠なものです。本研究は、「なぞなぞ」を用いて、幼児期の概念形成について明らかにすることを目的としました。
方法:3-6歳の子ども109名を対象に、動物、果物、車、乗り物、家にある物、に関する「なぞなぞ」を各3-4つずつ作成し、子どもに行いました。動物は見た目の特徴(耳が長くて、ピョンピョンはねる動物は何ですか)、果物は見た目の特徴と色(丸い小さな粒がいっぱい、紫の果物は何ですか)、車と乗り物、家にある物は機能的特徴(汚れた服やタオルを入れて、きれいに洗ってくれるものは何ですか)を「なぞなぞ」にしました。
結果:動物は約3歳3か月、乗り物は3歳10か月、家にある物は4歳6か月で半数の子どもが正答することができました。この結果、幼児が見た目の特徴を聞いてイメージできるようになるのは3歳頃から、見た目の特徴だけでなく、その物がもつ機能の情報も含めイメージできるようになるのは4歳頃であることがわかりました。

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