脳神経外科学
脳神経外科学講座は1966年開講の伝統ある講座で、第3代河本圭司前教授のあとを引き継いで本年4月より私(淺井)が担当させていただいております。脳神経外科は脳腫瘍、脳血管障害(脳卒中など)、頭部外傷、背髄疾患、てんかん、神経系奇形などを診断、治療、研究する科です。当講座では脳神経外科領域の臨床、研究、教育、とりわけハイレベルの手術教育に力を入れています。実際の手術室ではもちろんのこと、AV機器やシュミレーターを用いた手術指導、cadaver dissection(屍体解剖)による手術指導にも重点をおいています。この領域の指導者になれるような人材の育成を目指しています。研究は臨床の問題点に根差した研究に重点をおいています。今後、脳神経外科領域の難病(膠芽腫、脳卒中後の後遺症)に対するトランスレーショナルリサーチを推進していく予定です。そこから派生してくる基礎研究も奨励します。
脳神経外科領域の難病(膠芽腫、転移性脳腫瘍、脳卒中)に対するトラスレーショナルリサーチ
脳神経外科学講座は脳腫瘍、脳血管障害(脳卒中など)、頭部外傷、脊髄疾患、てんかん、神経系奇形などを診断、治療、研究する講座です。現在特に力を入れているのは悪性脳腫瘍と脳卒中の研究です。悪性脳腫瘍は様々な悪性疾患の中でも目立った予後改善がない難治性疾患のひとつです。外科的治療としては、脳機能マッピングによる覚醒下手術、蛍光ガイド下手術、電気モニタリング、ニューロナビゲーションや神経内視鏡を用いて、安全かつ確実な摘出を行うことで、手術成績は向上しています。しかし、グリオーマは強い浸潤能を有し、腫瘍を完全に切除することは困難で、新たな治療方法の開発が必要です。がんの本質かつ治療の抵抗性の原因として、がん幹細胞の存在が提唱されています。我々はグリオーマのがん幹細胞を単離し、がん幹細胞の維持に関わる分子機構の解明ならびにがん幹細胞を標的とした治療法の開発を目指しています。
現在の研究テーマ
現在の研究テーマ
膠芽腫に対する免疫治療の開発
脳腫瘍の再発予知と予防薬の開発
手術支援機器の開発
二分脊椎症の予防法の開発
研究業績