慢性疾患看護学領域
慢性疾患やがんとともに生きる人々が、その人らしく生きることを支える
■領域概要
私たちは、「看護実践に根ざした教育・研究」をモットーに、それぞれの臨床経験や研究業績に基づいて、成人期にある慢性疾患・がん看護に関する教育・研究を行っています。
慢性疾患やがんとともに生きる人々が、その人らしく生きることを支える看護への思いはとても熱く、ゼミでは互いの看護観を刺激し合いながら、常に臨床実践に活用できる研究を目指して、活気に満ちたディスカッションを繰り広げています。
慢性疾患看護・がん看護に興味があり、研究に取り組みたい方、是非一緒に一歩先の看護の未来を切り開きましょう。
(東福寺・京都)
瀬戸奈津子教授
糖尿病を中心に、慢性心不全、炎症性腸疾患等慢性疾患看護の研究をはじめ、看護継続教育として実践能力育成、看護管理に関する研究など幅広いテーマに取り組んでいます。
博士前期課程では専門看護師育成のため高度実践看護師コースを設けています。臨床経験を積んだ後、慢性疾患看護専門看護師を目指す方、博士後期課程で臨床実践に還元でき得る学術研究に取り組みたい方、お待ちしています。
(淀川・枚方市)
青木早苗准教授
がん看護を専門とし、中でもがん治療を受ける女性とそのパートナーのセクシュアリティに関する研究、遺伝的リスクをもつサバイバー・家族のセルフ・トランセンデンスに関する研究に取り組んでいます。
(鞍馬寺(京都)。家族でハイキングが最近のブームです。)
(兵庫県篠山市・2018年小児糖尿病サマーキャンプに参加したときの写真。)
(沖縄県北大東村保健センターにて・2018年に島のPRでインタビューを受けた時の写真)
藤本悠助教
大学の卒業研究として行った、ユニバーサルデザインを用いた院内環境の整備から一貫して、看護職の労働環境を改善していくにはどうすればよいのかということを念頭に置いて研究を行っています。現在は、インシデント発生に関連する看護師のコンディションの関連について研究する傍ら、沖縄県北大東島での保健師経験をもとに、離島へき地における保健師確保の現状と課題についても研究を進めています。
(京都の嵐山で撮った写真です)
高尾鮎美助教
がん看護が専門です。特に、高齢のがん患者が、集学的で複雑ながん治療を安全に受けることができ、日常生活が脅かされることがないように支援することが主な研究テーマです。
がんと診断されることは、患者さん・ご家族にとって人生を揺るがす大きな出来事であり、必要な情報を必要な人に届けられる情報支援の方法についても検討しています。
博士前期課程の高度実践看護師コースでは、慢性疾患看護学実習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲにおいて、各領域における専門性の高いクリニック、慢性疾患看護専門看護師が活躍する地域密着型急性期病院、訪問看護ステーション等の近畿圏の施設から協力を得て実習を行います。
【令和元年度 高度実践看護師実習協力施設一覧(順不同)】
- 医療法人錦秀会 インフュージョンクリニック
- 澤木内科・糖尿病クリニック
- 医療法人社団ゆみの のぞみハートクリニック
■教員の研究テーマ
研究代表者:瀬戸奈津子
- 糖尿病看護における実践能力育成プログラムの開発
平成20~22年度文部科学省研究費補助金(基盤研究C) - 糖尿病看護における実践能力育成プログラムの普及と効果の検証
平成23~27年度文部科学省研究費補助金(基盤研究B)
糖尿病看護実践能力評価指標はこちら - 慢性心不全患者の症状や徴候のパターンを見つけるための外来看護支援ツールの開発
平成25~27年度(挑戦的萌芽研究) - インシデント発生に関連する看護師のコンディション・アセスメントツールの開発
平成28~30年度(挑戦的萌芽研究) - 炎症性腸疾患(IBD)患者に対する適切な医療の提供に向けた教育プログラム
「インストラクショナルデザインを用いたIBD外来看護専門家育成プログラムの開発」
2019年9月~2022年9月 ファイザー医学教育プロジェクト助成(Independent Medical Education Grants)
学内プロジェクトメンバー:瀬戸奈津子,藤本悠,片島麻佑(研究員),水野光(博士前期課程) - 高齢慢性疾患患者を対象とした外来看護包括的アセスメントツールの開発
令和2〜6年度 文部科学省研究費補助金(基盤研究C)
研究代表者:青木早苗
- 乳がん治療経験者の性生活に対する戸惑いと看護職者への期待
平成21~23年度文部科学省研究費補助金(若手研究B) - 乳がん治療を受ける女性とパートナーを支えるセクシュアリティサポートモデルの構築
平成25~29年度年度文部科学省研究費補助金(基盤研究C) - 遺伝的リスクがある乳がん女性のセルフ・トランセンデンスを促進する支援モデルの構築
平成30~令和2年度文部科学省研究費補助金(基盤研究C)
研究代表者:大原千園
- インターフェロン—Β製剤で治療中の多発性硬化症患者への継続的な看護援助指針の開発
平成24~25年度文部科学省研究費補助金(若手研究B) - 神経難病看護のコア技術を基盤とした援助指針の開発
平成26~令和元年度文部科学省研究費補助金(若手研究B) - パーキンソン病患者の身体性を意識した看護援助指針の開発と検証
令和2〜5年度 文部科学省研究費補助金(基盤研究C)
研究代表者:村内千代
- 50歳未満成人2型糖尿病患者の治療中断リスク評価ツールの開発
令和2〜6年度 文部科学省研究費補助金(基盤研究C)
研究代表者:藤本悠
- 離島へき地における保健師確保に関する現状と課題
平成31年~令和4年文部科学省研究費補助金(若手研究)
■大学院生の研究テーマ
令和元年度修了生
片島 麻佑(博士前期課程・高度実践看護師コース):「炎症性腸疾患患者のセルフケア能力に関する実態調査とセルフケア能力測定ツールの信頼性・妥当性の検証」
■大学院生からのメッセージ
【博士前期課程】
慢性疾患の中でも、病気とともに生きる人の意思決定のプロセスについて、研究したいと思っています。まだ入学して間もないですが、先生方の幅広い知識は勿論のこと、その人柄に触れ、こんな風になりたい!!と胸を膨らませています。また学生間で語ることを通して、そこにどのような現象が起きているのか思考をめぐらすことで、自分自身の思考をまとめる良い時間となっています。(西澤 摩生)
循環器疾患看護の臨床経験をもとに、研究テーマを探求中です。先生方・先輩方のつくられた和やかでほっとするこの空間で、のびのびと学べることは本当に有難く思います。楽しく、真剣に、看護に向き合っていきたいです。(北 麻友子)
炎症性腸疾患の看護研究に関して取り組んでいます。現在は授業を通して臨床での経験を振り返り、より深く学んでいる最中です。著名な先生方や、様々な経験背景が異なる同期と勉学を共にし、毎日が新しい学びの刺激的な生活を送っています。(水野 光)
【博士後期課程】領域では、常に温かく声をかけてくださる先生方に支えられながら、たくさんの悩みも考えられる力にかえて学ぶことができるところです。臨床経験を活かし、研究に取り組んでいけると思います。(黒木 美紀)
私は現在、がん看護に関する研究に取り組んでいます。慢性期看護学領域では、教員と学生が和気あいあいと自由で活発なディスカッションをして、がんを含む慢性期疾患患者の看護を追求しています。研究を進めることは簡単なことではありませんが、自分の枠組みにとらわれず、新たな看護の知を生み出すプロセスは刺激的で、とても楽しいものです。 是非、一緒にこの研究室で学びませんか?(松井 利江)
糖尿病看護についての研究に取り組んでいます。治療看護学分野の面白いところは、クリティカルケア看護学と慢性疾患看護学が、治療看護として共同してゼミを行うところです。さまざまな視点からディスカッションがなされ、刺激的で視点が広がります。是非一緒に学びませんか?(肥後 直子)
連絡先
■看護学部
〒573-1004 枚方市新町2-2-2
関西医科大学 看護学部
TEL 072-804-0101(代表)
■看護学研究科
〒573-1004 大阪府枚方市新町2-2-2
関西医科大学 大学院 看護学研究科
TEL 072-804-0205、072-804-0207(事務室直通)
E-mail nursing@hirakata.kmu.ac.jp (事務室代表)
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