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学部・大学院

健康科学

健康科学科は、医学部教養系科目として2009年にそれまでの体育科より健康科学として開設されました。従来の体育としての体力理論、実習から、さらに医学生として必要な健康分野に関する知識、実習を行い、専門的知識、思考を目指すあたらしい領域です。
講義としては、喫煙や肥満などの生活習慣、スポーツ医学、運動処方、運動生理、トレーニング理論、障害予防、スポーツ救急などがあります。実習として運動時の生体反応、トレーニング実習、テーピング実習、スポーツ実習などがあります。また実際に自分の体力を様々な方法で測定し、自分の健康、競技力向上のための運動処方、トレーニングメニューの作成も行います。秋には淀川河川敷持久走で医学生として必要な体力養成も行います。

健康を医学、運動、心理、栄養など多方面から科学し、医療、介護、地域、ビジネスにつなぐ

 当科は、運動、心理、栄養、スポーツ医学(整形、循環器)と健康関連を多面的に研究しています。健康関連領域としては循環動態、代謝、骨格筋、動脈硬化、抗加齢医学、脳機能、遺伝子(エピジェネティクス)、自律神経機能など多岐にわたります。また臨床医学を実践するための行動医学、認知行動療法、ウェアラブル生体センサーICTによる日常での連続生体機能評価、行動介入プログラムの研究開発も行っています。臨床データは、附属病院健康科学センターや関連施設で横断的、縦断的に検証が可能です。
 最終的にはこれらのシーズを駆使して、費用対効果の得られる介入システムの構築や、専門医療機関と地域医療、フィットネス施設、行政等との連携、ビジネスモデルを研究開発し、世界初の健康ビジネスMBAコースの開設も目指しています。

現在の研究テーマ

現在の研究テーマ

エピジェネティクによる代謝、動脈硬化機序の解明

 ゲノムより後天的な環境因子によるDNAメチル化がエピジェネティクスとして遺伝子の表現型を表すことが明らかになってきています。私たちは運動療法介入前後で骨格筋代謝、肥満代謝関連遺伝子領域におけるDNAメチル化を定量評価し、骨格筋と代謝性因子の変化に及ぼすエピジェネティクス効果を検討し、介入効果を遺伝子レベルで検討しています。本研究により骨格筋低下、インスリン抵抗性に対し、遺伝的素因に基づいた介入方法の開発が期待されています。もちろん骨格筋や代謝に影響するDNAメチル化の解明により、新しい創薬に結びつく可能性も注目されています。

脳機能および認知行動療法、食行動科学による肥満研究

 最近のBMI(ブレイン・マシン・インターフェース)の進歩で行動制御・抑制系の脳機能の定量評価が可能になってきました。2018年より提携するトータルブレインケア社の脳機能、認知機能の定量評価アプリを用い脳機能と生活習慣病のリスクおよびその改善効果とを比較検討し、脳機能の生活習慣に対する影響を研究しています。糖尿病、肥満患者の性格特性、食行動パターン解析は肥満外来、心臓リハビリテーションにおいて臨床心理士によるカウンセリング、認知行動療法、健康運動指導士、管理栄養士による介入等で大きな効果を上げています。

骨格筋代謝、循環動態、代謝性因子、自律神経機能による運動効果の研究

 骨格筋は各種生理活性物質を分泌する生体内最大の分泌臓器であることが明らかになり、各種慢性疾患における骨格筋低下の抑制、介入は主要研究テーマです。骨格筋代謝ではイリシンと減量時の除脂肪の関連やインスリン抵抗性(HOMA-IR)につき研究、報告しています。現在、米国FDAで承認された加圧器具を用いて、加圧学会公認医師・トレーナーによる加圧トレーニングの臨床応用研究を進めています。また下肢把持筋力にも注目し、高齢者の転倒との関連や高齢者介護での重要性を発表しています。最近ではアミノ酸サプリとしてのロイシンの効果や、ANGPTL2と心不全、運動効果についても研究しています。
 骨格筋の定量評価としてDEXAと多周波インピーダンス法を用い、運動および栄養介入による骨格筋介入効果を研究しています。これらの成果は2014年附属病院に開設されたサルコペニア外来での臨床研究で応用されています。起立負荷やチルトテストでもリアルタイムで解析評価でき臨床応用されています。また疲労との関連にも注目し、慢性疲労やオーバートレーニングの評価を試みています。
 運動効果としては血管内皮機能との関連に注目し、研究しています。特にストレッチは単独でも血管内皮機能を改善させる効果を有し、Vascular Stretchという新たな運動形態を発信しています。

ICTウェアラブル生体センサーを用いた生体ビックデータ解析による新しい健康指標、介入システムの開発

 ウェアラブルデバイスの進歩で、ほぼ無拘束・無侵襲で身体活動から睡眠まで長期間連続記録が可能になってきました。これら生体センサーによる生活習慣の定量的評価と効果的な指導法の開発を目指しています。具体的にはリストバンド型ウェアラブル生体センサーにより、長期間の連続身体活動睡眠記録を行い、新たな生活習慣病危険因子としての有用性や、運動、栄養指導等への応用を研究しています。さらに咀嚼や嚥下機能におけるウェアラブルセンサーの開発を広島市立大学、eRCC社とで行い、イヤホンタイプの咀嚼計により肥満症や糖尿病の早食いや噛む回数との関連を研究しています。
 生活習慣の自動記録は利用者自身の気づきを促し、新たな行動変容を生み出します。この理論を応用して2017年度内閣府地方創生加速化交付金事業「ITを活用した健康生涯活躍のまちおよびヘルスケアビジネス創生事業」に採択され枚方市の健康創生事業に貢献しました。その後も、地域健康創生のみならず附属病院の肥満外来、心臓リハビリテーション等でも活用されています。これらのデータはクラウド管理され、医師以外のスタッフにも共有され、チーム医療として利用されています。さらに近隣のフィットネスクラブや介護施設との情報共有も、運動処方や生活習慣指導内容も共有され新たな医療連携システムを研究しています。

連絡先

〒573-1010 枚方市新町二丁目5番1号
関西医科大学 健康科学教室
電話 072-804-2334(内線2280)

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医学部 健康科学教室
大学院医学研究科 医科学専攻 健康科学

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