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学部・大学院

衛生・公衆衛生学

基礎医学から臨床まで他方面にわたっているが、予防医学に重点をおいた研究が主である。異なった研究分野の教員が様々な領域の研究を並行して行うことにより、広範囲にわたる公衆衛生学の教育分野に対応できるよう日々研究を行っています。 研究内容は予防医学を基礎とする国際保健や渡航医学、また近年問題となっている高齢化による社会福祉問題に関して、我々をとりまく社会や医療現場における諸問題を様々な角度、視点でとらえ幅広い研究を遂行している。その上、先進の医療にも着目し分子レベルでの再生医療への応用を図るために、分子生物学的手法を用いた研究を遂行することで社会還元することを最終の目標にしています。

予防医学を基礎とする社会や医療現場における諸問題の様々な角度、視点からの研究を目指して

当講座が現在取り組んでいる研究テーマは、基礎医学から臨床まで他方面にわたる予防医学に重点をおいた研究が主です。衛生・公衆衛生学の教育分野に対応できるよう日々広範囲にわたる研究を行っています。予防医学を基礎とする発展途上国における健康被害や健康管理(国際保健)、および海外で注意しなければならない感染症の対策について(渡航医学)の研究を行っています。また、高齢化社会における医療や介護の諸問題について、高齢期の健康増進について様々な角度と視点からとらえ遂行しています。さらに、先進の医療にも着目し分子レベルでの再生医療への応用を図るために、分子生物学的手法を用いた研究を遂行し社会に還元することを最終の目標にしています。

現在の研究テーマ

現在の研究テーマ

発展途上国における蚊媒介性感染症の流行制御に関する研究と感染症の新規診断法の開発診断に関する研究

発展途上国における蚊媒介性感染症の流行制御に関する研究では、ラオス人民民主共和国(以下ラオス)の農村部を対象として、長期間持続して作用する蚊発生源処理樹脂製剤を用いた蚊媒介性ウイルス疾患であるデング熱コントロールの研究を実施しています。また、ラオスの複数の地域を対象にデング熱やその他蚊媒介性ウイルス疾患の分子疫学的研究も実施しています。分子疫学的研究ではデング熱と診断された患者血漿から分子生物学的手法を用いてデングウイルスとチクングニアウイルスの検出とウイルスゲノムの塩基配列の決定を試み、血清型・遺伝子型の解明と分子系統学的解析により、ラオス国内におけるこれらのウイルスの動向について解明します。また、感染症の診断に関する研究は、活動性結核の迅速かつ簡便な診断法の開発を行っています。本研究では、簡便にかつ侵襲を伴わずに採取できる尿を用いて活動性結核のスクリーニング方法を確立し、発展途上国におけるトライアルを実施しその精度について検討を重ねています。

妊娠、出生からのライフコースにわたる生活習慣病予防に関する疫学研究

①「妊娠、出生からの生活習慣病予防に関する疫学研究」は、小児における肥満や痩せ・脂質異常・血圧に関する疫学研究を、各市町村の教育委員会や保健センターおよび学校と協力しながら25年以上続けている(喜多方市・三島市・袋井市・磐田市・浜松市・淡路市・姫路市)。中でも、二重エネルギーエックス線吸収法(DXA法)を用いた小児の体組成・骨密度研究(Japan Kids Body Composition study)は、我々の独自の研究テーマである。②「日本人成人女性母集団を代表とする疫学研究(Japanese Population-based Osteoporosis study)」は、日本人代表サンプルを用いた我が国唯一の追跡研究で、年齢階級別に無作為抽出した成人女性を20年以上追跡し、循環器疾患や骨粗鬆症に関する研究を行っている(北海道芽室市・西会津市・上越市・さぬき市・沖縄県宮古島市)。③「奈良県在住男性高齢者の疫学研究(Fujiwara-kyo osteoporosis risk in men (FORMEN) study)」では、男性高齢者を10年以上追跡しており、高齢男性の骨粗鬆症の疫学研究としてはアジアで最大規模の研究である(奈良市・橿原市・香芝市・大和郡山市)。上記の①から③の疫学研究は何れも、近畿大学、奈良県立医科大学、大阪医科大学、神戸大学、北里大学等と共同で行っている。

高齢者のフレイルの予防と健康長寿延伸に関する研究

高齢者における健康長寿に関する研究は、高齢期におけるフレイル(身体的、精神的、社会的な虚弱)の予防を目的として、食(栄養)と運動を組み合わせた総合的プログラムを開発しています。3カ月間において週3回のタンパク質摂取70gと毎日の30分のレジスタンストレーニングの実施の結果、個人差がありますが全体的には筋肉量が有意に増加し、体脂肪量が減少傾向にありました。これは、健康的な体組成バランスに近づいたと考えられます。特に体幹筋量の増加は、体幹の安定性や立位・歩行能力にとって重要であり本プログラムの介入の効果があったことが考えられます。また、運動能力テストでは、動的バランスや歩行速度が向上し、高齢期の転倒の予防につながることが示唆されました。今後も、本プログラムを実施し効果について検討します。さらに、超高齢社会における介護人材の不足は大きな社会問題となっています。この研究は、介護労働環境の人的支援と物的支援の両面についての定量化を行い、海外との比較等から介護労働の軽減について検討しています。

植物エストロゲンを用いた骨粗鬆症の予防に関わる研究

漢方製剤を用いた更年期障害の症状の改善および骨粗鬆症の予防に関する研究は、更年期障害に対して処方される漢方製剤に着目し、これらの漢方製剤の薬理効果や作用機序について、in vitroおよびin vivoの両方の実験系を用いて検討を行っています。その結果の一部としてこれらの漢方製剤の有効成分が植物エストロゲン様作用を持つことにより、エストロゲン活性を増大させ、更年期障害の症状の改善に効果があることが示唆されました。また、これらの漢方製剤の一部にはエストロゲン活性に対して相乗効果も合わせて持つことが示されました。また、骨粗鬆症の予防の効果に関しては培養細胞を用いて遺伝子レベルで骨粗鬆症の予防に効果があるかと、その作用機序について検討し、さらには骨粗鬆症モデルマウスを用いて生体レベルでの検討を行うことで漢方製剤の予防もしくは治療効果におけるメカニズムの解明を遂行して行く予定です。

幹細胞を用いた神経・内分泌系器官再生に関する研究

再生医療の臨床応用を目指す上でiPS細胞から立体的な組織を構築できれば損傷した臓器を置換することでより効果的な治療が可能であると考えられます。現在名古屋大学との共同研究によりマウスiPS細胞を用いて下垂体組織を立体的に形成することを目的とし、分化誘導促進候補遺伝子を導入した細胞株の取得を行い、EB(Embryoid body)を形成後、浮遊培養する様々な増殖因子を添加し分化誘導を行うSFEBq法で高効率に分化誘導することを検討しています。発生段階において下垂体前葉の原器であるラトケ嚢の段階で高発現する遺伝子の発現時期を薬剤を用いて調整することでそれぞれの遺伝子の分化誘導に及ぼす影響と高効率な下垂体系細胞、さらにはGH産生細胞への高効率な分化誘導法の確立に取り組んでいます。

連絡先

〒573-1010 枚方市新町二丁目5番1号
関西医科大学 衛生・公衆衛生学講座
電話 072-804-2400,072-804-2402(ダイヤルイン)
FAX 072-804-2409

関連

医学部 衛生・公衆衛生学講座
大学院医学研究科 医科学専攻 公衆衛生学・国際保健学、分子細胞生物学、疫学・予防医学

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