臨床病理学
病態検査学は代謝機能制御系に属し、具体的には循環制御に関する脈管作動性物質の探索を中心に研究している。特に、高血圧の成因としての体液性因子および動脈硬化の病態生理について様々な角度から検討している。前者では、生体内に内因性のジギタリスが存在することを世界に先駆けて見いだし、食塩過剰がもたらす高血圧の発症機序に介在する元凶と考えて、その病態生理を追求している。特に、血圧制御に重要な役割を演じる中枢神経系との関わりを考えて、その分布や交感神経活動との関係を検討している。後者としては、動脈硬化に直接関係する血管内皮細胞の老化のしくみの解明や、動脈硬化の進展に極めて重要な役割を演じるマクロファージの活性化指標として免疫グロブリン受容体でマクロファージに固有に存在する可溶化成分を測定する方法を考案して病態診断法を開発しつつある。また、動脈硬化が進展した状態では腎不全に至るが、その病態診断法についても研究している。
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