論文タイトル:Development and validation of a Japanese version of the Sensory Experience Questionnaire (SEQ) 3.0: Structural differences of sensory features across autistic children(日本語版Sensory Experience Questionnaire (SEQ) 3.0の開発と妥当性の検証:自閉スペクトラム症児における感覚特性の構造的差異)
著者:Takeshi Atsumi, Haruka Ito, Akane Shinjo, Tomoe Fukutomi, Yasuo Terao, Masakazu Ide, Kanae Matsushima
雑誌:Autism Research
内容:自閉スペクトラム症(ASD)児・者の多くは、感覚刺激に対する過反応や低反応などの感覚特性を示すことが知られています。本研究は、そのような感覚特性を評価する代表的な質問紙であるSensory Experience Questionnaire(SEQ)の日本語版(SEQ-J)を作成し、その妥当性を検証することを目的として実施されました。6~12歳の340名(ASD群154名、非ASD群156名)のデータを解析した結果、4つの内容因子(感覚過敏、感覚鈍麻、反復的感覚探求、知覚強化)および6つの方法因子(聴覚、視覚、触覚、味覚・嗅覚、前庭・固有感覚、社会的文脈)から成るモデルの適合性が確認されました。さらに、表象類似性分析(Representational Similarity Analysis:RSA)を用いて各因子得点の構造を比較した結果、ASD単独群とASD+注意欠如多動症(ADHD)併存群との間で、因子得点の全体的構造に有意な差が認められました。これらの結果は、SEQ-JがASD児特有の感覚反応パターンを測定するための妥当な評価尺度であることを支持しており、臨床で広く活用されることが期待されます。
本研究は、杏林大学・国立障害者リハビリテーションセンター研究所・筑波大学の研究者と共に行われました。